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臣side
メンバー全員がレオナの言動に困惑した。
彼女は三代目は分かっていると言う。
メンバー全員の名前も答えられた。
違和感を感じたのは、全員に「さん」をつけたことだった。
彼女は…人懐こいというか…自由な子で、初対面から呼び捨てにされてすぐにタメ口になったから驚いた記憶がある。
それでよく他のスタッフさんからも怒られてたっけ…。
俺らのことを分かっていそうで分かっていないレオナ…。
記憶障害の程度は…どれ位なんだろう…。
HIROさんの声かけで帰ることになり、俺がレオナの荷物を手にした時だった…。
レ「…え？？？」
レオナが驚いた表情で俺を見て、目が合った瞬間、みるみるうちに顔が真っ赤になって目を逸らされた。
「え？？」
レオナの反応に俺も思わず声が出る。
レ「…いえ…あの…自分の荷物くらい、自分で持てますから。」
俺の手から荷物を取ろうと引っ張る。
「いや、まだ体調完全じゃないんだから…。」
俺が手を放そうとしないと
レ「…っや、本当、滅相も無いんで…。…なんて贅沢な…。」
最後は独り言みたいに言ったけど、俺の耳にはしっかり聞こえた。
「は？？」
レ「とにかく、自分で待ちますので！」
真っ赤な顔のまま、俺から荷物を取り上げると、慌ててHIROさんの後についていくレオナ…。
隆「ねぇ…レオナ、覚えてないんだよね？臣とのこと？」
「…多分…。名前以外は分からないって言ってたし…。」
隆「…でもさ、臣の顔見て真っ赤になってたよね(笑)？」
「…俺って言うか…」
俺は、前の方を歩くレオナがメンバー5人に話しかけられて真っ赤になりながら噛み噛みで受け答えしている姿に目を向けて言った。
「メンバー全員に対してじゃねー？？」
ぶはっ！
同じく前方を見て隆二は吹き出した。
隆「確かに！なんか、俺らのファンの子みたいな反応してる。」
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作者名：まる
| 作成日時：2017年12月15日 9時
