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職場に出るようになって1週間が経った。
この前、あっちの私の携帯に退院して以来になる電話をかけてみた。
あっちの私に何も変わりはないようだった。
ーーーーーーー
玄関ロビーで優しい笑顔を見つける。
HIRO「レオナ!元気!?」
「HIROさん!!」
HIRO「Newレオナの評判聞いてるよ(笑)隆二を早退させたんだって(笑)?」
「…それは聞かなかったことにして下さい…」
久しぶりに会うその優しい笑顔が嬉しくて抱きつく。
臣「はい、はがれてー。」
気が付けば後ろにいた臣君にすぐにひき離される。
…いいじゃん、年下ばっかりでこういう大人の人にたまにはどさくさに紛れて甘えたいんだよ…。
?「HIROさん、紹介してくれます?」
HIROさんの後ろに男の人が立っているのに気付く。しまった、お客さんがいたんだ。
「大変失礼しました。」
すぐに頭を下げる。
HIRO「あ、かしこまんなくていいよ。これから一緒に働いてもらう新しい仲間。」
柏「はじめまして。柏木まさやと言います。」
柏木さんと呼ばれる人は、直己さんくらいの身長でスラリとした…EXILEで言うなら啓司さんに似た…イケメンと呼ばれるに違いない人だった。
臣「柏木まさや??」
後ろの臣君が反応する。
HIRO「臣、気づいた(笑)?」
臣「もちろん。お会いできて光栄です。」
柏「こちらこそ。」2人で握手して、蚊帳の外の私。
HIROさんがこっちをみて笑っている。
「世界的に有名なアーティストのライブの演出を手がけているすごい人だ。一度見たライブが忘れられなくて是非うちにって来てもらった。」
HIRO「柏木さん、最初に言っておくと、レオナは少し前にちょっとした事故で1週間眠ったままでした。その後目を覚まして、…こんなに元気なんですけど、事故の前の記憶が全くないんです。なので、この世界に関してはほとんど無知と思ってもらいたい。あなたの仕事のほんの一部しか使えないかもしれないけれど、ディスクワークにかけてはずば抜けています。リハビリがてらの仕事復帰になるので、お手柔らかにお願いしたい。」
HIROさん…大好き…。
私の目がハートになっているのを見て臣君がものすごーく冷めた目でこっちを見ている。
柏木さんはニコッと笑って私に握手を求めた。
あっちの私よりちょっと年上位の人かな?
この日のこの出会いは、後に私たちにとって、大きな影響を与えることを、この時の私は知る由もなかった。
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作者名:まる | 作成日時:2017年12月15日 9時