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あの後、臣くんは「遅刻するなよ?」って優しい笑顔で私の頭をポンポンして帰った。
飴と鞭の使い方が半端じゃない…。
事務所に入ると隆二君の笑顔。
「レオナ!」
「あ、隆二くん、おはよー!」
隆「おはよ!二日酔い大丈夫そうだね?」
「いえ…起きたての時は酒で死ぬと思いました…」
隆「まじ?あははは!よく復活したね!」
「朝から頭殴られたみたいな衝撃的なことが続きまして…二日酔いは飛んで行きました…」
隆二君の顔が少し険しくなった。
隆「何かあったの?」
やば…余計なこと言った…。
「俺と一緒に寝てたから」
すぐ後ろから声がして驚いてる振り向くと…。
俺様臣様…。
って、何!?
そのものすごく誤解を受けるものの言い方!?
隆二君の顔から表情が消える。
何何、ちょっと、もう何。
一見、三角関係みたいに見えるこの雰囲気、完全に間違ってるでしょ…。
2人して、新しいオモチャの取り合いしてる子供にしか見えないんですけど…。
「ちがーう!!」
2人がビクッとするような大きな声を出す私。
「何もなかったし!酔ってて臣くんの服を離さなかっただけ!はい!この話解決!おしまい!」
ポカンとした後笑い出す2人。
隆「何、そんなに酔ってたの?」
臣「ひどかった(笑)。やっぱり隆二に頼めばよかった。服は離さねーわ、挙句に夢の中で子育てしてておかんみたいな寝言連発…宿題終わったー?とか、歯磨きしたー?とか」
隆「まじ?あはははは!」
何か知らないけど、とりあえず2人とも笑ってるからいいか。
どうぞお好きなだけイチャイチャして下さい…。
何これ?結果、2人の間を邪魔したのが私?みたいな感じ(笑)?
私の酔っ払い話で盛り上がる2人に冷たい視線を送り、私は自分のフロアに向かった。
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作者名:まる | 作成日時:2017年12月15日 9時