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さやside

意を決したように話し始めたレオナの話を私はぽかんと聞いていた。

多分、本当に、言葉のまんま「ぽかん」

口が開いていたと思う。


海に落ちた時に頭打ったのかな、とか一瞬現実逃避しそうになったけど、私の目を見て真剣に話すレオナを見て、そして、今日1日のレオナの様子を振り返って、言っていることは本当なんだろうと思った。

彼女は私を信じて話してくれている。

だから私も彼女の話を信じよう。


彼女の本当の名前は「Aさん」

結婚もしてて、子供もいるって言っている。

私やレオナ、岩ちゃんより、8個上?らしい。

ってことは…臣達の6個上。

これだけでもすごく驚いたけど、レオナの身体に入る直前の話を聞いて凍りついた。


「誰かに突き飛ばされて…車にひかれた?」


A「…多分…。その記憶だけ戻ったの。誰かに押されたかは思い出せなくて…。でも、娘が私が押されてひかれた瞬間を見ていたと思う。」


「え?大丈夫なの!?」


A「多分、すごくショック受けてると思うんだけど、今の私にはどうにもできなくて…。」
苦しそうに俯く。


Aさんの話によると、あっちのAさんは眠ったままだと言う。

東京の友達の名前を名乗って時々ご主人に連絡を取れるようにしたと言っていた。


じゃあレオナはどこにいったんだ?そんな不安が湧き上がるけど、そんな質問はAさんにはできない。


とりあえず、現状できることはここまで…。


とにかく、今この毎日を普通に過ごすしかない…。



2人が前の生活に戻れるように…できるだけのことは私もしたい。

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作者名:まる | 作成日時:2017年12月15日 9時

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