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事務フロアに入ってさやちゃんにPCを借りる。
周囲の心配をよそに、私は一気に仕事を終わらせた。
ま、こんなもんかな。
ぽかんとしてるさやちゃんに書類を渡し、手直しが必要かチェックをもらってる間、私は会社の中を見て回ることにした。
……見て回っていたはずなんだけど…結果……迷った…(涙)
忘れてたけど…方向音痴なんだった…。
「あれー?レオナ?」
半泣きで振り返ると…
「今市さん!!」
「助けて!」って事情を話すと…爆笑された…。
隆「これからトレーニングルーム行くから一緒に行く?メンバーも皆行ってるよ。」
優しく笑って私の少し前をエスコートするように並んで歩いてくれる。
あーー格好いいなー。
隆「え?何?何かついてる(笑)?」
「あ。そういうのではなく、本当に皆さん格好いいなーと思いまして。」
隆「あははは!何それ(笑)!レオナも今日はいつもと違うよね。」
「え?」
隆「服装に…メイクに?似合ってるよ。」
ふんわり自然言っちゃうこの格好良さ…。
魔性だ…。
照れながらも
「ですよね?この顔、元が可愛いからメイク映えしますよね?」と真面目に思ったことを返す私。
隆「あはははは!それ自分で言う(笑)!?ってか何故か他人事(笑)!?」
またやっちゃったよ…。
隆「ねぇ。レオナさー、さっき俺のこと今市さんって呼んだけど…」
「あ。はい。」
隆「今までみたく、隆二にして(笑)何かあの呼び方、鳥肌たつ(笑)」
「え!それは無理です!」
隆「即答かよ(笑)!でもね、本当に不気味だから、せめて名前にしてくれない?」
「不気味って…(笑)そうですか…じゃあ…隆二くん…??」
隆「うん。OK。本当は敬語も勘弁だけど。そのうちね(笑)」
この人は、私が恥ずかしくないようにこうやって言ってくれてる。
その優しさにまたあったかい気持ちになった。
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作者名:まる | 作成日時:2017年12月15日 9時