【.f.j.】あなたの魔法にかけられて…Ⅰ (ページ46)

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第18話ページ46

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A視点

――文化祭当日

｢緊張するね…｣

『水上くんも緊張するんだね』

｢多分、一生慣れることなんてないよ｣

わざわざ作ってもらった花柄のシンプルなワンピースを着て、袖からこっそりお客さん達を見ていた

相手役の水上くんはスーツのような衣装を来ている

ﾋﾞｰｰ…

開演の合図でステージへ出る

《これは、ある二人のラブストーリーである》

『神様！私の願いを聞いてください！』

《アリサは、小さな劇場で今日も役を演じる》

『今日もあまり人がいませんでしたね…』

男｢そうだね……次の公演の時はチラシ配りにもう少し力を入れよう！｣

《一方、コウイチは役者の夢を諦め
大企業に就職し、多忙な日々を送っていた》

｢今日も残業か……｣

《夢を諦めても、休みが取れると演劇を見に行くほど演劇が好きだった》

《そして、アリサが所属する劇団のチケットを何気なく買ったコウイチ》

『あなたは悪くないわ！
私はあなたの味方
これからは、辛いこと苦しいこと全て分かち合える！
ねぇそうでしょう？』

｢あの子……輝いてる……
俺だって、そっちの世界へ行きたいのに…

"多田アリサ"……か……｣

《それからコウイチは、アリサの演技を見るために何度も公演を見に行った》

『またあの人来てた……なんだろう…』

男｢アリサ、どうした？｣

『先輩、最近ある男の人がよく見に来てくれるようになって…』

男｢もしかしたら、ファン一号かもしれないぞ？｣

『そうだといいですね』

《コウイチは何年も通いつめ、アリサと仲良くなった》

｢今日もすごく良かったよ！｣

『コウイチさん、ありがとうございます
また見に来てくださいね！』

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