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A視点
インターホンが鳴り、少し躊躇しながらも開ける
「……おはよ」
『…おはよう』
あの日から、まともに話せていない
もう何日も経ってしまった
『私、まだ準備できてなくて……今日も一人でいくから…』
「うん、分かった…気をつけてね」
フジくんの背中が遠ざかる
何か嫌なことされたわけじゃないんだから、
普通に接しなきゃ……
でも、今までの優しさがすべて自分だけに向けられたものじゃないって思ったら、
無性に悲しくなった
…あの日のことは忘れよう
.
授業の終わりを告げるチャイム
もう昼休みなのに、
朝の時からフジくんと一言も話せず…
最近は、ほかのクラスの友達とご飯を食べているみたい
『はぁ…』
食欲も無くて、机に突っ伏す
『Aさん、』
なんだろうと顔を上げる
『食事はしっかり取らないといけませんよ？』
『如月…さん？』
『ご一緒にどうですか？』
.
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作者名：るりも | 作成日時：2016年7月2日 14時
