恋とソシャゲ【名探偵コナン】【風見裕也】 (ページ8)

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(※風見視点)

結局あのあと降谷にこっぴどく説教を受けた風見は、上司のフォローにより無事に見失ったターゲットを確保する事ができた。

徹夜明け・・

「はぁ・・・。」

ガチャッ

溜息と共に昇る朝日を背に、風見は自宅の玄関を開けた。

今日は非番の為、風見はシャワーを浴びるとそのまま横になる。

疲れているはずなのだが、中々眠りにつけず気分転換にとゲーム機を取り出し、ベッドに寝転がりながらログインした。

風見には、ソシャゲ内で出会ったある一人のプレイヤーに会えるのが癒しの時間となっている。

「いたっ！！」

ログインして早々に、目的の人物を見つけ風見はチャットで話しかける。

ユ『アヤノさん、おはようございます。』

ア『ユウヤさん、おはようございます！朝からユウヤさんに会えて嬉しいです！』

風見はアヤノの言葉に思わずゲーム画面ごしに顔がニヤけた。

「なんて可愛いのだろうか」・・・と風見は呟く。

その後、シーズナルイベントにいく約束を交わし、レベリングいくことに。

風見はアヤノに会えたことにより眠気は吹き飛んでいた。

とても良識があり、可愛らしく、自分を頼りにしてくれるアヤノに対して風見は気が付けばゲーム内では共に過ごすことが当たり前になっていた。

時折風見は考えるのだ。

「アヤノさんって一体どんな人なのだろうか・・？」と・・

アバターや話方は女性のように感じるがもし男だとしたら・・・などと考えるとやはりゲーム内の楽しみはゲーム内だけにとどめるのが一番良いだろうし、何より警視庁公安部の人間がソシャゲにハマっているなおと知られて気持ち悪がられたりしたら・・・・。

等々、マイナスな事ばかり考えてしまい、風見はリアルの話題には一切触れなかったし相手も触れてこないため暗黙のルールのように感じていた。

「ゲーム中でこうやってアヤノさんと過ごせるだけで十分幸せだしな・・。」

風見は自分に言い聞かせるように、一人部屋で呟いた。