114話 ページ14
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私が彼女と出会ったのは、彼女が高校一年生の際のインターンでだった。
体育祭を見て、彼女の強さに感動して。
何故か職場体験のスカウトは断られ、事務所の方からインターンのスカウトを再び行うとインターンは私の事務所に来てくれた。
インターンに来た初日、彼女は私を見てこういった。
「あんたみたいなヒーロー、私大嫌い。」
事務所の中が凍りついたような気がしたのを、今でも覚えている。
私のサイドキックは私のことが好きで、私の元で働いてくれているからきっと私を悪く言われるのが嫌だったんだろう。
怒りの標的となっている彼女を連れて、事務所にある私の個人ルームへと案内した。
「君をインターンに呼んだのは、大切な理由があるんだ。」
彼女は、お師匠と同じ個性を持った浮遊ヒーロー"フワラ"と、ジッドデッドの娘さんだと言う。2人は2人でNo.8と言う肩書きを取った恩愛家ヒーローで。
そんな彼らの娘、そして体育祭でも余しているほどの彼女自身の強さ。
あの時の私は、オールフォーワンとの対決を終え、次の平和の象徴に必要なのは圧倒的な強さだと。おかしなくらいに強さに執着していて。
「実は。」
そう言って話し出した私の経歴、私の個性。そしてオールフォーワンの話。
そんな話を頷きさえもせずにじっと聞いている磁磁気少女に恐れをなした。
「それで、君に私の個性を貰って欲しいんだ。」
「え？いらないです。」
「へ？！」
全てを話し終えた後に彼女にそう頼むと、思いがけなさすぎる答えが返ってきて。
「え？逆に今の話聞いて誰が欲しがるんです？その個性。いらないです。」
あまりに予想外の答えに次に出す言葉を見失って。目の前の彼女を見ながら口を開けたり閉めたりを繰り返す。
「え、あ、、え？いらない？」
「いらないです。別の人に上げてください。」
「えぇ？！いらないの？！」
「うるさいです。いらないって言ってるでしょう。」
絶対に曲がらなさそうな彼女の言葉に、「えぇ……。」と私は情けない声をこぼして。
「さっきも言いましたけど、私あなたみたいなヒーロー大っ嫌いですし。」
そう言って立ち上がった磁磁気少女が部屋のドアをパタンと閉めたのを私はただ見つめることしか出来なかった。
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co_sa_(プロフ) - シルバさん» ありがとうございます…！！凄く嬉しいです…！！ (2022年11月3日 12時) (
レス) @page33 id: 4ca7e9942b (このIDを非表示/違反報告)
シルバ(プロフ) - あぁ、何て泣けるお話…。とても素敵な作品です。頑張ってください！ (2022年11月2日 21時) (レス) @page33 id: 511cbc77f2 (このIDを非表示/違反報告)
co_sa_(プロフ) - Kumaさん» ありがとうございます…！！凄く嬉しいです…！ (2022年10月31日 7時) (レス) id: 4ca7e9942b (このIDを非表示/違反報告)
Kuma(プロフ) - めっちゃ面白いです‼︎頑張ってください！ (2022年10月30日 22時) (レス) @page21 id: a64e6fed6b (このIDを非表示/違反報告)
co_sa_(プロフ) - わたあめさん» コメントありがとうございます……！ここまで読んでいただけて光栄です…！本当にありがとうございます！！ (2022年10月25日 22時) (レス) id: 4ca7e9942b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：co_sa_ | 作成日時：2022年10月13日 20時
