49話 ページ49
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｢緑谷出久は、ヒーローとは程遠いですね。｣
ポツリと、磁磁気が漏らした言葉に引子は顔を上げて、磁磁気と引子の視線が交わった。
｢民衆を守るヒーローが、いちばん身近な大切な人を泣かせるなんて、いけませんよね。｣
ぐ、と引子の顔に合わせるように磁磁気がしゃがむ。
｢お母さん。緑谷出久は今きっと様々なものを抱えて戦っています。だからこそ、大切な人の言葉が聞こえていない。
応援するだけが家族じゃない、緑谷くんに、そう伝えてあげてください。｣
そう言った磁磁気は引子の目元を優しく拭って。そんな磁磁気に引子は小さく息を吐く。
｢生徒会長さんは、やっぱりさすがですね…。｣
｢そんな事ないです。私も、緑谷君ぐらいの時には沢山の人に助けられてばっかりでしたから。｣
｢本当？｣
磁磁気の言葉を聞いて引子は驚いたように目を見開く。
雄英体育祭を3連覇した磁磁気にとって、助けられること。というのは中々ない事だと引子は思っていた。
｢そりゃあ誰しも最初は未熟者ですから。……私は個性の制御が上手く出来なくて、相澤先生…今の緑谷くんの担任によく助けて貰ったのを覚えています。｣
そう言った磁磁気は懐かしげに笑って。そんな磁磁気を見て引子はふと体育祭で磁磁気がアプローチをしていた先生を思い出す。
あれは、相澤先生にだったのか。
そんなことを思った引子は学生特有の恋心に思わずふふ、と笑う。
｢助けてもらった先生のこと、好きになっちゃったのね？｣
そう言った引子に、磁磁気はポカンと口を開けた後に寂しそうに目を伏せて。
｢そんな綺麗なものじゃないですよ、私と相澤先生の関係は。｣
｢？それは、どういう…？｣
思わず聞き返した引子に、磁磁気は一つ息を吐いてから口を開く。
｢私、昔相澤先生の大切な人を殺してしまったんです。｣
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co_sa_(プロフ) - 赤い蜂蜜は甘いさん» コメントありがとうございます…！本当に嬉しいです。更新速度は三連休の賜物ですね笑そう言って頂けて嬉しいです…！これからもよろしくお願いします！ (2022年10月10日 22時) (
レス) id: 4ca7e9942b (このIDを非表示/違反報告)
赤い蜂蜜は甘い(プロフ) - 更新速度がとても早いですね！先のことがすぐに書かれていてとても読みやすかったです！ (2022年10月10日 21時) (レス) @page5 id: 82080fd69f (このIDを非表示/違反報告)
co_sa_(プロフ) - YURAさん» コメントありがとうございます…！励みになります！ (2022年10月10日 9時) (レス) id: 4ca7e9942b (このIDを非表示/違反報告)
YURA(プロフ) - 更新楽しみにしています！ (2022年10月10日 1時) (レス) id: c413c50f61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：co_sa_ | 作成日時：2022年10月9日 10時
