240話 ページ40
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ゆかりは、決して雄大のことを嫌っていたわけではなかった。
毎日帰れば美味しい暖かい料理を作ってくれている雄大に、ゆかりは辛い毎日のなかで唯一救われていて。
そんな雄大とゆかりの関係が変わったのは、ゆかりがある日担任の教師から呼び出されたことからだった。
担任がゆかりに尋ねたのは雄大との関係についてだった。
雄大に家庭内暴力を振るわれていないか？というニュアンスの問いかけに、ゆかりは担任の人間性を疑った。
担任は、ゆかりのいじめを見ていた。しっていた。けれど自分のクラスからいじめが起きたなんて面倒だし、表向きにも良くはないんだろう。担任がゆかりに対するいじめを見てみる振りをしていた。
そんないじめでできた傷を、この担任は、雄大のせいにしようとしたのだ。
ゆかりの眉間にシワがよった時だった。
「花園達がお前の家庭環境を心配していてな。良い友達を持ったな！野々宮！！」
そんな言葉に、ゆかりは何も言わず立ち上がる。花園というのはゆかりをいじめている主犯格の1人だった。
カツカツと廊下を歩くゆかりの表情は、怒りに染まっていた。
暗転。
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次のシーンはいつものイカつい格好では無く、しっかりとスーツを着た雄大が慌てて扉を開けたところから始まった。
校長室のソファーにはゆかりと、頬を青紫に腫らした花園とその両親が座っていて。
雄大が色々とゆかりに話しかけるが、ゆかりはそんな雄大の話に何一つ返事をしなくて。
ただじっと下を見るゆかりに、質問することを諦めた雄大が花園立ちに頭を下げる。
花園立ちに散々罵られる雄大の姿を見て、ゆかりはギュッと両手の拳を握った。
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家に着いて玄関に入ったゆかりに、雄大は「言うことあるだろ？」と尋ねると、ゆかりはやっと口を開いて「……ただいま、」と小さく呟いて。
「うん、おかえり。」そう優しく言った雄大に、ゆかりはボロボロと泣き出す。
ごめんなさい、ごめんなさい、と泣きながら繰り返すゆかりに、雄大は一瞬躊躇をしたあと優しく抱きしめて。
雄大とゆかりが、ようやく家族になれた時だった。
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co_sa_(プロフ) - 花璋さん» ありがとうございます……！！！映画のシーンとても大切に書いたので凄く嬉しいです……！！！ありがとうございます……！！ (2022年12月6日 8時) (
レス) @page48 id: 4ca7e9942b (このIDを非表示/違反報告)
花璋(プロフ) - 毎日の更新がとても嬉しくて日々の楽しみです。今回の映画、脳内でまざまざと想像できてうるっときてしまいました。いつも感動的な話をありがとうございます (2022年12月4日 18時) (レス) @page42 id: 7ebade7fdf (このIDを非表示/違反報告)
co_sa_(プロフ) - LANさん» ありがとうございます………！！かなり力を入れて書いたのですごい嬉しいです…！！！これからもよろしくお願い致します…！！！ (2022年12月1日 16時) (レス) @page32 id: 4ca7e9942b (このIDを非表示/違反報告)
LAN(プロフ) - あと、個人的に文化祭のJIJIのライブのシーン大好きです！今まで見たヒロアカの作品の中で1番です！ (2022年11月30日 20時) (レス) id: 46881bcb40 (このIDを非表示/違反報告)
LAN(プロフ) - 毎日更新楽しみにしてます！めっちゃおもしろい！！作者さん神様だぁ〜と思いながら見てます笑これからも楽しみに更新待ってます！ (2022年11月30日 20時) (レス) @page29 id: 46881bcb40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：co_sa_ | 作成日時：2022年11月22日 6時
