338話 ページ38
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｢先生。｣
会議が終わり、ぞろぞろとヒーローが解散し始めた時、相澤の名前を呼び止めたのは銀髪の女。
｢磁磁気、お疲れ様。どうした？｣
｢………先生に、渡したいものがあって。｣
そんな二人の会話に、相澤と先程まで喋っていたマイクは一歩下がって2人の様子を見ていて。
ポケットから何かを出した磁磁気は、相澤の手のひらにソレを置く。
開いた手のひらには、ボトルネックレスが置かれていて。小さなメッセージボトルのようなものの中には黒い砂。
これは、砂鉄だろうか。
人差し指の第一関節ほどの大きさのボトルは、邪魔になる程のサイズでもなくて。
｢………なんだ、これ。｣
｢先生は、嫌だって言うかもしれないけど…。
もし、本当にもし先生の命の危機が来たら、このボトルを割って。｣
そんな言葉に、相澤は顔を顰める。
｢死ぬつもりは毛頭ないが。｣
｢わかってるッ、……分かってるけど…。｣
ぎゅう、と握った手のひらがシャツにシワを作る。
磁磁気が顔を上げると、キラキラと光る金色の瞳が相澤の漆黒の瞳と交わって。
｢私は、大切な人を守るチャームヒーローJIJI。
その信念を曲げるつもりは無いから、貰って。｣
覚悟を決めたような磁磁気のその表情に、相澤は1度手のひらのボトルネックレスを見て、再び磁磁気のことを見て。
何かを悩んでいるように、沈黙が続く。
｢………貰ってやれよ！お前が死ぬ危機に晒されなかったら使う場面なんてねぇんだからさ！な！｣
そんな相澤の背中を押したのはマイクで。
そんなマイクを見た磁磁気は、ひとつ口角を弛めた後に、｢先生も。｣ともうひとつボトルネックレスを出してマイクに手渡す。
｢エッ？！俺？！なんで？！｣
｢なんでって……マイク先生も、私にとって大切な人だよ。｣
｢オォ、こりゃまた強烈な…。｣
少し照れたように笑ったマイクは｢ありがたくいただくぜ。｣と自身の首にネックレスをかけて。
｢ま！死ぬ予定なんざないから使うことはねぇと思うけど！な！マイフレンド！｣
｢………まぁな。｣
マイクの言葉にそう返事をした相澤が、首にネックレスをかけるのを見て、磁磁気は満足そうに笑っていた。
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これから、彼らの関係にどんな不幸が巻き起こるかも知らずに。
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蕎麦(プロフ) - 面白くてキュンキュンで大好きです毎日癒されてますありがとうございます…！ (2023年1月3日 21時) (
レス) id: 6e4712d906 (このIDを非表示/違反報告)
co_sa_(プロフ) - るとはさん» とっても嬉しいです…！！ありがとうございます〜！！現在毎日3話投稿継続中なのでもし良かったら毎日いらしてください😏😏 (2022年12月31日 9時) (レス) id: 4ca7e9942b (このIDを非表示/違反報告)
co_sa_(プロフ) - アニメ大好きさん» 初コメありがとうございます…！！！そう言ってくださって凄く嬉しいです…！！これからもドキドキの展開をかけるように頑張るので良かったらこれからもよろしくお願いします〜！！！ (2022年12月31日 9時) (レス) id: 4ca7e9942b (このIDを非表示/違反報告)
co_sa_(プロフ) - もぐさん» ありがとうございます…！！今のところの予定としましては、漫画部分も書く予定なのですが、ネタバレが含まれる場面には注意書きをさせていただく予定です…！これからもぜひよろしくお願いします〜！！ (2022年12月31日 9時) (レス) id: 4ca7e9942b (このIDを非表示/違反報告)
co_sa_(プロフ) - xxxさん» ありがとうございます…！！皆さんのコメントあってこその更新です🙏🙏本当にいつも読んでくださってありがとうございます…！！ (2022年12月31日 9時) (レス) id: 4ca7e9942b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：co_sa_ | 作成日時：2022年12月23日 6時
