人生悪くないかも (ページ32)

今日:16 hit、昨日:14 hit、合計:19,682 hit

職場体験2 ページ32

そこから毎日、筋トレに対人訓練、発声練習やパトロールなどしていた

バ「オリーブちゃん大丈夫？」

バブルガールがペットボトルを差し出してくれる

『はぁ、はぁ、大丈夫です』

ここにいる人達はみんな強い

それに加えて、室内での対人では私の個性は大して役に立たない

この打開策を見つけなければこれ以上の成長はない

焦る気持ちに飲み込まれていく

『(どうすればいい、どうすれば、どうしよう)』

グルグル頭の中でよくないことが回る

その時ポンと叩かれ頭を上げれば、ミリオ先輩がいた

通「どうしたの？Aちゃん」

なんだかミリオ先輩を見ると涙が出てきそうになる

『なんだか行き詰まってしまって、個性がうまく使えなくて…』

通「Aちゃんの個性凄い個性だよ！僕なんて通り抜けるだけだし、気を抜いたら服も脱げちゃうしね！」

そう言いながらするする壁や床を抜けていくミリオ先輩

出てくるたびにキメ顔をしてくる

『んふふ、なんですかその顔』
通「よかった！笑った！」

どうやら私を笑わせようとしてくれたらしい

ひとまず落ち着き、私の隣に腰を下ろすミリオ先輩

『室内での戦い方が分からなくて、、土がないと私の個性は発動しないのでどうしようかと思ってまして』

悩みを打ち明ける

通「コンクリートも土からできてるんだな！」
『えっ、、』
通「えっ！」

確かに言われてみたらあれも元は土からできている

けれど、アリなのかそれはと思いながらそっとコンクリートの壁に手を当て意識を集中させる

するとぴょんと小さな芽が出てきた

『！できた！！』

つい大きな声を出してしまい、パッとミリオ先輩を見ると同じくらい喜んでくれた

後から聞いた話だと日に日に落ち込み私を心配してサーがミリオ先輩に行ってこいって言ったそうだ

早くも最終日

バ「女の子が居なくなるのは寂しいわ〜」
セ「無茶はするなよ」

バブルガールとセンチピーダーには本当にお世話になった

サ「この一週間よく頑張った」

『本当にお世話になりました』

奥からサーが出てきてお礼を言う

サ「お前さえ良ければ、インターンはうちに来るといい」

まさかのお誘いに嬉しくなってた

『ぜひ！ありがとうございます！』

また会える事を願って別れを惜しむ