三話 ページ4
胡蝶「私はたまたまここを通っただけですよ。不満そうな声が聞こえたのでとっても優しい私が声をかけて差し上げました。
感謝してくださってもいいんですよ？」
鬼の私に優しさなんて少しもないくせに…なんて言葉は飲み込んで「わ〜ありがとうございます」とこちらも対抗するように嫌味を込めて微笑んでやれば胡蝶はピクリと眉間を震わせ、小さく息を吐いた。
胡蝶「はぁ……」
貴「っ！？」
何か言い返されるのだろうと身構えていれば、胡蝶にそんな気は無かったようで彼女は嫌そうな顔をしながらもぎこちない様子でゆっくりその場に腰を下ろし、Aと目を合わせる。
今までこんな改まったことのない胡蝶にAは疑いつつも、ここで嫌味を述べられる勇気がないため同じように姿勢を正せば、
それを見届けた胡蝶はまた小さく息を吐き、また吸い込んで、Aが一番気になっていたその話題を切り出した。
あの森の中、突然倒れたがたいの良い少年。
慌ててAが慣れた動作で脈を確認し、様々なところを見た結果……原因は出血多量。
そりゃあこんなに生傷を作って暴れていれば倒れもするだろうと密かに毒づきながらもすぐさま近くにいた烏に煉獄を呼んでもらってことの全てを話した。
結果、
煉獄「元薬師の君が見たとはいえ、やはり一度胡蝶に見てもらった方がいい」
との苦渋の決断を下され、健康体とはいえ体の不自由な煉獄の代わりにAが自ら買って出て青年を背負い蝶屋敷へと向かうこととなった。
多分………いや、確実にAが鬼でなければ背負った青年の体重でAは潰れていたことだろう。
夜遅くに尋ねたのにすぐに人が出てくれたのはさすが鬼殺隊だと思ったが、やはりといってか突然のAの訪問はかなり驚かれた。
アオイ、と名乗る扉をあけてくれたその女の子は恐怖の目を見せながらも胡蝶を呼んでくれて、怪我人がいるからとその場は一度収まることとなる。
元々少なくはない隊士達に知られていたAは、今現在隔離されているとお館様が言ってくれていたのだが、それがまたアオイに恐怖感を持たせてしまったのだろう。
それでも怪我人を見て迅速に行動してくれた彼女に、Aは密かに感謝したことは忘れていない。
と、ここまでが昨日の…いや、今日のまだ朝日が昇るまえに起きていたことの全てだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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むぃろ(プロフ) - 麗さん» 変換を間違えていたようです。いつもわかりやすい適切なコメントありがとうございます！どうかたまにでも全然いいのでチラッと見に来てくださると嬉しいです。 (2020年10月10日 18時) (
レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 三話の 多分………いや、確実に の後の文章が不自然で何が言いたいのかよくわかりません。 (2020年10月10日 14時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 二話の忍は誤字ではないでしょうか。平仮名でしのぶなはずです (2020年10月10日 14時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
むぃろ(プロフ) - アイヌ沢さんさん» ありがとうございます！話数が多すぎて大変でしょうが頑張ってくださいね！ (2020年10月7日 8時) (レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
おまめ美味しい - 大量更新お疲れ様です！次の更新も楽しみにしてますね！！ (2020年10月6日 23時) (レス) id: 5180c75d4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぃろ | 作成日時：2020年10月6日 12時
