四十八話 ページ49
鬼「ゔがあ゛あ゛ぁぁぁぁあ！！！」
貴「っ！」
遠かった距離は一瞬にして詰められ、鬼が勝ったと思われた。
が、そんな状況は一気に覆された。
鬼の体がガクンと揺れて完全に空中で動きが止まる。
その手足、体には木が巻きついていた。
鬼「！？があ゛ぁ゛ぁぁあ！！」
拘束された事に気付いた鬼が声を散らし抵抗するが意味はない。
木が弱くても、鬼の体は全てが刃では無いのだからこの程度の鬼ならば拘束する事なんて宇随を相手にしたAには最初から簡単だったのだ。
目の前でもがく鬼をその目に写したAが刀を構え、首に添える。
少し間を開けて発せられた一言は、鬼の声で掻き消された。
貴「…すみません、そして…お休みなさい。」
震える刀が、鬼の首を体から切り離した。
＊
____Aの初任務から数ヶ月。
外で桜が咲き誇るその季節になるその間Aはほぼ毎日と言っていいほどの頻度で鬼狩りの任務についていた。
はじめの頃は柱一人が絶対についてくる事になっていたが、任務を初めて一ヶ月後には必要な時は口枷を外し、単独任務や竈門達との共同任務も許されるほどとなっていた。
Aの決意と実力が認められたのだ。
今では睡眠も無く鬼を狩り続け、その数はゆうに100を超えているだろう。
柱になろうと思えば慣れるほどの量を狩ってはいるが鬼である以上それは認められない。
その終わりの遠い厚き壁は休み無く夜を走るAに立ちはだかり続けた。
勿論、そんな過酷な日々に柱や竈門達が黙っているはずもなく、何度もAにきちんと休むように告げたがそのたびにAはこう言うのだ。
「私は鬼なので大丈夫ですよ。」
と……
そんなAの日々で変わったことはいい事と悪い事の二つある。
一つ目のいい方は、Aは人の食事を食べれるようになった事だ。
いや、元からAは食事が出来ていたのだが、その食事が美味しく感じる事ができるようになったのである。
鬼殺が休みの日に食べれるようになりたいといつも何かしらの食事に口をつけるようにしていたら、その地獄の吐き気と戦っているうちに美味しいという感情になれたのだ。
これができるようになった時、蜜璃がどれほど喜んだ事か…多分、一生頭に残り続けるだろう。
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むぃろ(プロフ) - 麗さん» 修正しました！鬼に生きる【壱】の所もコメント下さりありがとうございます、助かります！ (2020年10月6日 16時) (
レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 四十話ですが、起源ではなく機嫌だと思います (2020年10月6日 8時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 十九話の善逸の漢字が違います (2020年10月5日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
むぃろ(プロフ) - りおさん» 学校ですか��(ﾟДﾟ)大変ですね……続編の作成には少し時間がかかりますが、できれば一週間以内には作りたいと考えていますのでたまに見に来て下さればと思います(*´ー｀*) (2020年4月16日 10時) (レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
りお - おお……!ついに続編３に行きますか!私は今日から学校なのでみれる時間が減ります……(^o^;)続編ふぁいとぉ(･ω･´)ノ (2020年4月16日 4時) (レス) id: 5a5f8160c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぃろ | 作成日時：2020年3月15日 13時
