十九話 ページ20
胡蝶「では私はこれで失礼します。」
色々と考えているといつのまにか立ち上がっていたのか、きた時と同様に桶と薬箱を両手で抱えた胡蝶がAに背を向けながら言う。
それを見たAは慌てて胡蝶に向き直ると、軽く頭を下げて口を開いた。
貴「…ありがとうございました。」
小さいけれど、はっきりと言われたその一言に胡蝶が足を止めて横目でAを見る。
その表情は頭を下げているAには見えなかったが、先程と変わらない表情で胡蝶はいった。
胡蝶「仕事ですからお礼なんていりません。では。」
それだけ言うと胡蝶は今度こそ出て行ってしまった。
胡蝶が完全に去るまで頭を下げ続けていたAが顔を上げると、すぐに布団を自らへ引き寄せて横たわる。
痛みも空腹感も無かったが、Aとは違いきちんとした医者から言われた事なのだから従うしか無い。
先程初めて見た見慣れない天井を見つめてから目を閉じる、何故か眠れる気はしないものの、少しだけ感情が休まる様な気がした。
そしてAは部屋の中で静かな時間を過ご………そうとしていた。
ドドドド…バンッ！！
と言う音が鳴り響いた。
最初の地響きの様な音に続いて音を出した障子を思い切り開けられた様な爆発音にばっと横を向いたとほぼ同時に謎の物体に頭突きを食らわされる。
貴「！！っぅ……」
思わず呻いたAの声に遮る様にして二つの声があげられた。
「よがっだよお゛お゛ぉおお！！！！起きたのねぇぇ！？ほんっとうによがっだかぁあああ！！！！」
「Aちゃん！！目が覚めたのね！良かったわっっっ！！！しんぱいしたのよ！！」
やはりといってか、汚い高音と可愛らしい声の二人……そう。
我妻と蜜璃だ。
竈門「こら善逸！！柱の御殿の中で走るな……A…！」
その二人に続いてやってきたであろう声に二人の背中に手を添えながら目を向ける。
煉獄「元気そうでなによりだ！！」
宇随「胡蝶が報告に来た途端派手に走り出しやがって……」
伊之助「ハハハ！！子分！俺様が来てやったぜ！感謝しろ！！」
案の定いつものメンバーだった。
突然のみんなの登場にぶつけられた額をさすりながら起き上がる。
目の前の二人は勢いが強すぎた為に無意識にAに頭突きした様だが、本人達は気付かずわんわんと泣いたり笑ったりしているのでまぁ良しとしよう。
貴「ご心配をおかけしてしまいすみませんでした。」
- 金 運: ★☆☆☆☆
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むぃろ(プロフ) - 麗さん» 修正しました！鬼に生きる【壱】の所もコメント下さりありがとうございます、助かります！ (2020年10月6日 16時) (
レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 四十話ですが、起源ではなく機嫌だと思います (2020年10月6日 8時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 十九話の善逸の漢字が違います (2020年10月5日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
むぃろ(プロフ) - りおさん» 学校ですか��(ﾟДﾟ)大変ですね……続編の作成には少し時間がかかりますが、できれば一週間以内には作りたいと考えていますのでたまに見に来て下さればと思います(*´ー｀*) (2020年4月16日 10時) (レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
りお - おお……!ついに続編３に行きますか!私は今日から学校なのでみれる時間が減ります……(^o^;)続編ふぁいとぉ(･ω･´)ノ (2020年4月16日 4時) (レス) id: 5a5f8160c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぃろ | 作成日時：2020年3月15日 13時
