四十五話 ページ46
貴「え……」
我妻のその問いに言葉が詰まる。
たしかに、鬼は人の肉を食べると聞いただけで、人の肉しか食べないとは聞いていない。
Aは知っているであろう時透の方にバッと振り向くと、時透はチラリとAをみてから視線を外し、淡々と答えた。
時透「………鬼は人以外の生き物も食べる。でも、どれが食べれて食べれないかなんて知らないし、誰かが知っていたとしても僕は覚えてないよ。」
貴「!なるほど…」
宇随「鬼が調理されたものを食うなんて聞いた事ないが…一回食ってみればいいじゃねえか!!」
貴「!」
ガシッと肩に体重がかかる。
少しだけ驚いたAの横には、酒を飲んだのか少しだけ赤くなっている宇随の顔が見えた。
どうやら、耳の良い宇随にとってA達の話は筒抜けだったようで。
「ぎぃいやぁあああ!!!宇随さん何やってるんですか!?俺のAちゃんの肩をっ……」
「いやお前のじゃねえだろ。」
「は?何言ってるんですか。Aちゃんは俺の将来の…って何ですかその顔!!酷いっ!そんな汚物を見るような目はなに!?ねぇ何!?」
なんて漫才のような会話をする二人を横目に、自然とみんなの食事に目が行く。
Aの頭の中には宇随に言われた「一回食ってみればいい」と言う言葉がこだましていた。
蜜璃「一回食べてみる?」
騒いでいた二人の声もあってか、煉獄と話していた蜜璃がAにお皿を差し出しながら言う。
そんな蜜璃の言動に背中を押され、お皿と箸を受け取った。
貴「…………」
コクリと生唾を飲む。
そのAの手には、暖かい麦ご飯の入った器が持たれている。
Aの家では、麦ご飯など一週間に一度食べるか食べないかの高級なものだった。
あまり沢山食べた記憶はない。
ただ、とても美味しかった記憶はある。
そっとお椀に鼻を近づけ、匂いを嗅ぐ。
いい匂いは…する。
特に不味そうには見えない。
だが、そんな麦ご飯を見てもそれに対しての食欲が沸く様子はない。
いつのまにかあたりは静かになり、みんなの視線がAの方へと向いていた。
Aはゆっくりと箸を持ち、米を掴み上げ、口へ含む。
貴「…………」
ゆっくり咀嚼をし、それを飲み込んだ。
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むぃろ(プロフ) - 麗さん» コメントありがとうございます!修正しました! (2020年10月6日 12時) (レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 十話の所ですが、はが一つ多い所があります。 (2020年10月5日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
むぃろ(プロフ) - さくらさん» わかります!甘いもの好きなのに外行かなくて運動不足になりますし、カラオケに行く予定だったのにコロナのせいで行けなくなりました…早く夏になって死滅してくれれば嬉しいんですけどね(´;ω;`) (2020年3月3日 18時) (レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 食べれましたね!私は外出できないので太りそうです( ;∀;)極度の甘党なので (2020年3月3日 16時) (レス) id: f69b55532e (このIDを非表示/違反報告)
むぃろ(プロフ) - さくらさん» うわ…それは大変ですね!ワーク終わらせたんですか!?完全に存在を忘れていました…(−_−;)明日から投稿ペース下がったらすみませんww (2020年2月29日 23時) (レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むぃろ | 作成日時:2020年2月1日 18時