十六話 ページ17
甘露寺「あ……そういえばこの口枷、お風呂の時はどうすればいいのかしら…？」
その疑問が出てきたのは、銭湯の脱衣所に入ってしまった頃だった。
運良く貸切状態なので人はいない。
貴「ふ…ふく……」
甘露寺「宇随さんに聞くのを忘れちゃった…どうしましょう！？」
あわあわと円状に歩き回る甘露寺は取り敢えず可愛いのだが、本人は気づいていないようで…何周かすると、甘露寺はハッ！と何かを考えついたかのように止まり。
直後Aの元へ見えないほどの速さで駆け寄り手を握った。
甘露寺「そうよAちゃん！柱である私がいるんだから大丈夫よ！！多分！」
…………柱？
貴「ふ！？」
甘露寺が柱である事に今更ながら気づいたAは、
「そうよ！そうじゃないの！」
と嬉しそうに笑う甘露寺に驚きを示すが、どうやら甘露寺は、自分の考え付いたこの案にAが驚いてる。
と勘違いしているようで…
甘露寺「ほら！Aちゃんも服を脱いでっ！」
露骨に嬉しそうに笑ってそう告げる甘露寺に、Aは口枷を外して頷くしかできなかった。
…………………………
貴「……！」
Aは目の前に広がるその光景に小さく目を見開いた。
相変わらず無表情なことに変わりはないが、なんとなくAの周りの空気が嬉しそうな雰囲気をしている。
甘露寺のおすすめだと言うこの銭湯は、湯船が広く、窓からは綺麗な竹林が見えていた。
家族と人としていきていた頃は温泉など行ったことなど当然なく。
鬼となってからも牢屋の中でタオルで身体を拭くくらいしかできなかったAにとって、温泉はとても魅力的たった。
甘露寺「ふふ…さっ！まずは体を清めましょ！」
温泉に目を輝かせるAの手を引いて洗い場に向かい歩き出した甘露寺にAは慌てて足を向ける。
椅子に座ると、甘露寺が
「お水以外の清め方はわかる？」
と聞いてきたので頭を横に振れば、
「本当！？なら私が代わりにやってあげるわ！」
と嬉しそうに言ってきたので、大人しく任せることにした。
甘露寺「Aちゃんは髪が長いのね！それにとっても綺麗だわ！」
貴「……ありがとう…ございます。」
甘露寺「！！(女の子らしくて可愛いっ！きゅんきゅんしちゃう！)」
Aにあって初めてAの声を聞いた甘露寺はAの髪を洗ってあげながら心の中でそう叫んだ。
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むぃろ(プロフ) - 麗さん» コメントありがとうございます！修正しました！ (2020年10月6日 12時) (
レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 十話の所ですが、はが一つ多い所があります。 (2020年10月5日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
むぃろ(プロフ) - さくらさん» わかります！甘いもの好きなのに外行かなくて運動不足になりますし、カラオケに行く予定だったのにコロナのせいで行けなくなりました…早く夏になって死滅してくれれば嬉しいんですけどね(´；ω；`) (2020年3月3日 18時) (レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 食べれましたね!私は外出できないので太りそうです( ；∀；)極度の甘党なので (2020年3月3日 16時) (レス) id: f69b55532e (このIDを非表示/違反報告)
むぃろ(プロフ) - さくらさん» うわ…それは大変ですね！ワーク終わらせたんですか！？完全に存在を忘れていました…（−＿−；）明日から投稿ペース下がったらすみませんww (2020年2月29日 23時) (レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぃろ | 作成日時：2020年2月1日 18時
