初心者ちゃん、4Kスコープ使いです。 (ページ6)

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第五話　練習ページ6

え……

　れん……しゅう！？

『い、良いんですか……シェーディさん自身の練習は……？』

　確か、リーダーとの会話で"ここに用があるんだけど"と言っていたはず。伸びる見込みがない私なんかより、シェーディさんの練習の方が大切なはずだ。

シェ「また後でする。さ、さ、やろう」

『え……えぇ……』

シェ「あれ、次に何か予定あるのか？」

『いやないですけれど……』

　半分強制的だ。

　——いや、もしかしたらこれは、私に気をつかってくれての行動なのでは……！

『お願いします……！』

　すると、シェーディさんはニカっと笑っていった。

シェ「ああ。よろしく」

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　他のイカやタコもロビーに入ってき始めた頃(リーダーがいた頃は朝が早くて誰もいなかった)、練習が始まった。

シェ「まず、隠れ方」

シェ「4Kスコープは足が遅いから、身を隠していないと、すぐに相手の的になる。」

『こう……ですか？』

　四角い障害物に、しゃがみながら問う。

シェ「ああ。戦場に出たくないのなら、4Kスコープの届く距離の長さを生かして、遠くから狙えばいい。それはマップと好みに合わせろ」

『はい！』

　シェーディさんは、初心者に合わせた練習の仕方をしてくれる。それに、4Kスコープ使いだからこそのアドバイスもしてくれるのだ。

　本当に、私なんかの練習をみていていいのかな……？

シェ「相手を狙うときは、障害物の陰で事前にチャージしておいて、右に顔を出して、素早く狙って撃つ」

　試しに、シェーディさんがやってみせてくれる。顔を出してから1秒も経たずにイカバンカー(練習の時の、イカの形の的の風船)を撃ち抜いていた。

『凄い！』

シェ「……素早さは練習で自然と身につくよ」

シェ「あとは、あまり目立たないことが重要だ」

『相手にばれて、やられてしまうからですか？』

シェ「それもあるけど……存在感が薄いと、相手は"4Kスコープがいる"ってことを考えなくなる。そうすれば確実に一発目を当てられるようになるな」

『へー……ありがとうございます！』

シェ「目立たないってのは……無意味にインクを散らしたり、射線をみせすぎたり……ってとこか」

シェ「今教えたことが絶対って訳じゃない。しばらく練習して、A好みの戦い方をみつけろ」

『はい！』