初心者ちゃん、4Kスコープ使いです。 (ページ3)

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第二話　バーミリオンチームページ3

リ「はぁ？ばっっっか！」

　ロビーに罵倒の言葉が響き渡る。

リ「4Kスコープにしたの！？あんたなんかに使えるわけないじゃない！」

『……はい』

　4Kスコープを買った後日、チームに知らせてみた。だが、喜ばれることなく、逆に私に暴言を吐いてきたのだ。
　——今、私と話しているイカは、私が所属するバーミリオンチームのリーダー。

リ「この優しいあたいが、あんたにブキを買わせてやる許可を出してやってんのに！」

　このチームは、大勢いる中での、言わば底辺。

　怒って、戦って、負けて、また怒って……

　この繰り返し。

『絶対に……役に立つから！』

リ「はーん？証拠あんの？」

『……それは……』

　言葉がつまる。確かに、証拠なんかない。

　それに、私は初心者だ。リーダーから見れば、負け続けているのが私のせいにしか見えないのだろう。

　しばらくすると、他のチームメンバーがロビーに入ってくる。

リ妹「あ、お姉ちゃん〜……とマヌケ」

　こいつはリーダーの妹。姉と共に、私にいろいろ口出ししてくるのだ。

　昨日頭をよぎった、あいつらとはこの2人のこと。

リ妹「お姉ちゃんはやっぱり強い〜……なのにどうして負け続けてるんだろな〜」

リ妹「こっち見んなよ……お前のせいだろ、A」

　目を大きく開いて、私に微笑えみながらいう。

リ「ねえ、アナアキ。あんたもこいつに言ってやってよ」

　アナアキは無言でリーダーに近づく。そして、私の方を見た。

リ妹「相変わらずの無口〜」

　バーミリオンチームのメンバー、アナアキ君は、基本的に何も言わない。そう、何も言わない(・・・・・・)のだ。

リ「ねえ、馬鹿、どうしてあんたはすぐにやられるの？」

『今使ってるわかばシューターは……塗りに特化してるブキだから……』

リ妹「じゃあなんで戦場に出てくるの〜？ずっと自陣の方塗ってれば良いのに〜」

『！それは……』

　貴方達がすぐにやられて敵が攻めてくるから、なんていえない。

リ「とにかく！初心者用ブキすらまともに扱えないあんたじゃあ、何倍も難しい4Kスコープなんで出来やしないのよ！」

リ「……諦めて」

『……っ』

　目に涙が溜まり、周りが滲んで見えてくる。

　やっぱり……私には……

　その時、

？「……ねぇ、何してるの？」

静まり返ったロビーに1人の声が響いた。