初心者ちゃん、4Kスコープ使いです。 (ページ2)

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第一話　憧れのリッター4K ページ2

『わっせ……わっせ……うーん……4Kスコープって重いなぁ……』

　日が傾き、空も赤色に染まった頃。私は、身長の2倍ほどある、4Kスコープの入った紙袋を持ちながら、バンカラ街の交差点を歩いていた。

『本当は2時ごろに家に着くはずだったのに……』

　——というのは、私はブキチさんのマシンガントークを甘く見ていたらしく上手いこと話を切り上げられず、その挙句4時間も全ブキの特徴や使い方を頭の中にねじ込まれてしまったのだ。

　しばらく歩いていると、私の家——小さなアパートが見えてくる。

　生憎アパートにはエレベーターが無いので、私が住む5階の一室までは、階段を登るしかなさそうだ。

『ハァ……ハァ……こんなのバトルで持っていられるかな……？』

　やっぱり、「あいつら」の言う通りなのかな……？

『嫌々！絶対そんなの嫌だ！』

　でも、ブキチさんにも"その身長じゃ4Kスコープはかつげないでし！しかも初心者なら……ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ"と言われてしまった。

　——階段を登り終わると右を曲がってすぐ、私の住む部屋が見えてくる。

　ポケットから鍵を取り出し開ける。

　そして見えてくるのは落ち着く我が家。

『はぁ落ち着く……』

　ひとまず、ご飯食べて寝る準備済まそうっと……

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《ほな、解散！》

　——今は、寝る支度も終わり、リビングのソファですり身連合のテレビを見ている。

『よし、今日のニュースは完璧！今日は明日に備えて寝ようっと……』

　その時、次のニュースが始まる。

《今日の特集は……試合で10連勝！今急上昇中4Kスコープ使い率いるチーム！です！》

『……あ！』

　"4Kスコープ使い"という言葉に引き寄せられ、いつもは観ないニュース番組を観る。

《ブルーグリーン色のシェーディチームは、今日の試合で10連勝を達成しました！

特徴はなんといっても、4Kスコープ使いのシェーディ選手！

どんなものも見逃さないその眼は、まさに達人！エイムの実力は勿論、スペシャルのホップソナーも使いこなしながら、戦場に銃声を轟かせます！》

　テロップと同時に、試合の映像が映し出される。

　無駄のない動き、上手なスペシャルの使い方、狙った獲物は逃さない……

　いつの間にか、その戦いぶりに見惚れてしまっていた。

『すごい……！』

　私もいつか、こんなふうになれるかな？