Ｖ’s short story (ページ2)

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「オッパは？おいていくの？」

「だってスマホばっか触ってたしゃん」

「だって、、、。」

そう言ったっきりだんまりするテヒョンオッパ。私の方が身長が低いのに上目遣いをされてるように感じるのは、テヒョンオッパがその大きな目を潤ませて必死に訴えかけてくるから。

思わず行くのをやめると言いそうになったけど何ヶ月も前から行きたいって思ってたから今日ばかりは譲れない。

テヒョンオッパも私の意思が硬いのが分かったのか掴んでいた手を離す。

何も言わずにリビングの方に行くから心配になって後を追いかけようと靴に手をかけると、すぐにテヒョンオッパが戻ってくる。

そのまま全身にテヒョンオッパがいつも使ってる香水をふりかけられる。突然の出来事にぽかんとしてるとテヒョンオッパに抱き寄せられて首元に顔を埋められる。

体が離れる直前にチクッとした気がしたけどいつもはもう少しいじけるテヒョンオッパが静かなのが気になってそれどころじゃなかった。

「テヒョンオッパ体調悪い？行くのやめようか？」

「ううん。行きたかったんでしょ。オッパのことはいいから言っておいで。」

拗ねてるのかなと思ったけどそうでもないみたい。あまりに塩らしいテヒョンオッパに後ろ髪を引かれるような思いで家を出る。

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