堕する瑞相 ページ6
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｢......ぁ｣
ニット帽の男に抱えられた少女の口から息が漏れる。少女は男の歩く振動と二人の会話により意識を戻した。尤も、その意識も今にも落ちてしまいそうだが。
｢ん？その子目ぇ覚めとんちゃう｣
｢お、起きた？｣
男は自身の腕に抱えた少女に視線を移す。辺りは暗く、少女の朧気に開いた瞳の色は分からない。暫くすると小さな唇がゆっくりと開いた。
｢......出さなきゃ｣
｢...なんて？｣
｢......掻き、出さなきゃ｣
未だ思考がしっかりと働かない少女だが、意識を落とす直前の危機感だけは根強く残っている。賢い少女は無意識のうちに、自分が意識を飛ばした後何度も直に侵されたであろうことを認識していた。
二人の男はその言葉で少女の懸念を理解した。
｢ほんま可哀想にな｣
少女を横目で見ていた男は心底興味の湧かない様子で呟く。少女を抱える男は軽く笑って言葉を投げかける。
｢大丈夫やで。城着いたらちゃんと処理してもらおな｣
朦朧とした頭でその男の笑顔を捉えた少女は、一切感情が読めないその顔に少しの違和感を覚えた。しかしその違和感を恐怖と認識する前に、少女の意識は再び深淵に落ちていった。
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コルネイユ(プロフ) - 塩田さん» 塩田さん初めまして、コメント頂き有難うございます。前作も読んで頂き、その様なお言葉も頂けて作者冥利に尽きます...本当に嬉しく思います🥰塩田さんのような読者の方がいて下さるお陰で頑張ることが出来ています、今後も作品共々宜しくお願い致します...！ (2023年3月14日 19時) (
レス) id: 4edc66b9fe (このIDを非表示/違反報告)
塩田(プロフ) - コルネイユさん、こんばんは。この作品、更新される度にじっくり大切に読むくらい大好きだったので、また公開してくれて凄く嬉しいです😭 これからも頑張ってください…！ (2023年3月14日 0時) (レス) @page40 id: 9daab44624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コルネイユ | 作成日時：2023年3月7日 14時
