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ショッピさんに手を引かれたまま廊下を歩きメイド室へ向かう。今後私も彼女達と一緒にはたらく日がくるかもしれない、勝手にそう思っている内に簡素な扉の前でショッピさんが立ち止まった。数回扉を叩き、中から顔を出したメイドさんに事情を説明してくれる。
｢じゃ、此処で待ってるんで｣
そう言ったショッピさんにぺこ、と頭を下げメイド室の中に入る。中には数人のメイドさんが居て、支度中だったろうに私を見ると丁寧にお辞儀をしてくれる。私も慌てて頭を下げるが、どこか皆さん物静かで精気がないように見える。
｢此方へ｣
｢ぁ...はい｣
わざわざ奥のカーテンの付いた所まで案内してくれる。カーテンを閉め、失礼致します、と一言発したメイドさんが服を脱がせてくれる。
｢じ、自分で着替えられます｣
｢いえ、そういう訳にはいきません。A様の御手を煩わせることは出来ませんので｣
｢え....｣
テキパキとヴィクトリアン調のメイド服を着せてくれる彼女に、A様と呼ばれたことに驚いた。決してそんな扱いを受けるほどの身分ではないのに。
それ以降黙々と手を動かす彼女にその理由を尋ねることも出来ず、されるがままになっていた。
｢A様、気に障る所はございますか｣
コロコロと姿見を私の前に移動させ、そう言ったメイドさん。いつの間にかずっと下ろしていた髪も後ろで軽く纏められている。黒のふわっとしたドレスに、肩紐に軽くフリルの付いた白のエプロンは後ろのリボンできゅ、とウエスト部分が締められている。靴は先の丸い黒のストラップパンプスを履かせてくれた。
｢大丈夫です、有難うございます｣
｢いえ、差し障りございましたらなんなりとお申し付けください｣
そう言ってメイドさんはメイド室の扉を開けてくれる。いってらっしゃいませ、と言って再びお辞儀をしてくれる彼女にもう一度御礼を言って部屋の外へ出た。
少し離れたところで壁に背を預け、煙草を吸っていた鬱さんとショッピさんは扉の閉まる音で私が出てきたことに気付いた。
｢お待たせ致しました｣
｢全然待ってへんよ。それよかAちゃんめっちゃ似合っとーやん、可愛ええ〜｣
｢.........じゃ、行きますか｣
頭から爪の先までじー、と吟味するように二人に見られ、少し恥ずかしい。先程と同様に私の手を取って歩き出したショッピさんに着いていく。鬱さんの視線はまだ私の身体に向いており、まさぐる様なその視線に戸惑い、彼の方を向けなかった。
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コルネイユ(プロフ) - 塩田さん» 塩田さん初めまして、コメント頂き有難うございます。前作も読んで頂き、その様なお言葉も頂けて作者冥利に尽きます...本当に嬉しく思います🥰塩田さんのような読者の方がいて下さるお陰で頑張ることが出来ています、今後も作品共々宜しくお願い致します...！ (2023年3月14日 19時) (
レス) id: 4edc66b9fe (このIDを非表示/違反報告)
塩田(プロフ) - コルネイユさん、こんばんは。この作品、更新される度にじっくり大切に読むくらい大好きだったので、また公開してくれて凄く嬉しいです😭 これからも頑張ってください…！ (2023年3月14日 0時) (レス) @page40 id: 9daab44624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コルネイユ | 作成日時：2023年3月7日 14時
