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｢ぁ...｣
そこまで考えて、彼の言葉を思い出した。
｢わ、たしも、同じ...ことを、しんぺいさんに、聞いたことがあって｣
｢.........うん｣
｢身を任せれば、いいって、言ってました｣
そう言うと、私を見ていたシャオロンさんの瞳に、須臾の影が差した。直ぐに前髪に隠されてしまったので気の所為かもしれない。
｢......すきにして、ええのかな｣
｢........｣
｢やって、そうよな、抑えとったら苦しいもん、｣
な、ええよな、と誰にともなく呟くシャオロンさんの雰囲気が、いつもと違うような気がして、怖くなった。
そう言ったシャオロンさんは少し笑って身体を離し、そのまま少し離れたベッドに座った。左手を握られたままの私はベッドに腰かける彼の前に立たされる。
｢まだよう分からんけどさ、おれ、お前とおると全然ちゃうねん。一人のときと全然ちゃう｣
どこか自嘲気味にそう言った。
｢アイツらもお前も同じすきやのに、お前だけ違う。なんでやろな、分からんけど、おれはお前と居りたい｣
少し顔を上げて今まで見たことがないような優しい笑顔を浮かべるシャオロンさんに、酷く安心した。さっきの暗い雰囲気は忘れ、思わずぎゅ、と握り返す。
｢...！｣
それに少し驚いたような顔をしたシャオロンさんは、すぐにふ、と顔を綻ばせて指を絡めた。そのまま私の手を引きベッドに倒れ込み、必然的に私が彼を押し倒す形になってしまう。
｢んふふ、しあわせや｣
手を引かれるままの勢いでそのまま倒れ込むとぐ、と顔が近づき、こつんとおでこが当たる。幸せそうに笑うシャオロンさんの透き通った黄色の瞳には私が映っている。きっと私の目の中にもシャオロンさんが映っている。暫くそうしているとコンコン、と扉を叩く音が響いた。
むす、と表情を変えたシャオロンさんは優しく私の身体を起こしてくれる。
｢えー、なんで今来るん｣
不服そうに漏らしたシャオロンさんが開けた扉の先にはトントンさんが膨れっ面のシャオロンさん以上に顔を顰めて立っていた。
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コルネイユ(プロフ) - 塩田さん» 塩田さん初めまして、コメント頂き有難うございます。前作も読んで頂き、その様なお言葉も頂けて作者冥利に尽きます...本当に嬉しく思います🥰塩田さんのような読者の方がいて下さるお陰で頑張ることが出来ています、今後も作品共々宜しくお願い致します...！ (2023年3月14日 19時) (
レス) id: 4edc66b9fe (このIDを非表示/違反報告)
塩田(プロフ) - コルネイユさん、こんばんは。この作品、更新される度にじっくり大切に読むくらい大好きだったので、また公開してくれて凄く嬉しいです😭 これからも頑張ってください…！ (2023年3月14日 0時) (レス) @page40 id: 9daab44624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コルネイユ | 作成日時：2023年3月7日 14時
