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｢......は、ほんまかわえ、なんでそんなかわええの？｣
｢へ、しゃ、しゃおろん、さん.....｣
｢なぁに、おれのなまえよんで、おれのことすきなん、やば、ほんまかわええ。な、すき、おれだけ見て、おれのものになって？｣
｢...ぇ...｣
かわいいかわいいと連呼され、あたまが馬鹿になりそう。
どろどろの甘い蜂蜜に見つめられ、思考が搦め取られる。脳を溶かすような甘くて優しくて愛おしむような声が耳に響き、なにを言われてるのか分からなくて困惑した。
｢シャオロン｣
私の視界を占めるシャオロンさんの後ろから、いつもより少し低いしんぺいさんの声が聞こえた。
｢ぁ？なんや｣
シャオロンさんの声も打って変わって低くなりびく、と肩を震わせた。
｢Aちゃん困っとるで｣
その言葉を聞いたシャオロンさんはわたしを見た。
｢......A、困っとるん？｣
優しい声音で聞いてくれたのでこくこく、と頷いた。それをみてシャオロンさんは少し目を伏せ、そか、と呟く。
哀しそうに離れていくシャオロンさんの肩が震えていた。ずっと握っていた手が離れていくので思わずぎゅ、と握り返した。
｢へ｣
｢...ぁの、驚いただけで、きらいじゃ、ないです｣
｢........｣
ぱちぱちと瞬きをしてわたしを見たシャオロンさんは少し怯えているような目をしていた。
｢いやじゃ、ないので、手は握ってて、いいです｣
先程から雰囲気がころころと変わるシャオロンさんは、今は母を求める赤子のように瞳を揺らしている。
｢.......ええの？｣
｢はい、｣
そう言うとやはり赤子のようにぎゅうっと手を握り返してくる。しんぺいさんの手とは違ってぽかぽかと温かいシャオロンさんの手から、熱が伝わってきた。
暫くすると顔が強ばっていたシャオロンさんに笑顔が戻っていく。母親を見つけた子供のような無垢な笑顔で、また頬が緩む。
それを見たシャオロンさんはそのままぎゅ、とわたしの身体に腕を回して抱きしめ、耳元で弱々しく言葉を紡ぐ。
｢おれ、お前のことすきやから、おまえの、色んなとこみたいねん。どんなかおするとか、知りたいねん｣
こく、と頷く。
少し腕の力を弛めたシャオロンさんがコツ、と額を合わせた。至近距離にある彼の顔が綺麗で、釘付けになる。どろりと歪んだ蜂蜜の瞳がわたしを映している。
｢だからもっと、おまえの、いろんなこと、おせえてな｣
蕩けるような優しい声で言われたので、またこく、と頷いた。
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コルネイユ(プロフ) - 塩田さん» 塩田さん初めまして、コメント頂き有難うございます。前作も読んで頂き、その様なお言葉も頂けて作者冥利に尽きます...本当に嬉しく思います🥰塩田さんのような読者の方がいて下さるお陰で頑張ることが出来ています、今後も作品共々宜しくお願い致します...！ (2023年3月14日 19時) (
レス) id: 4edc66b9fe (このIDを非表示/違反報告)
塩田(プロフ) - コルネイユさん、こんばんは。この作品、更新される度にじっくり大切に読むくらい大好きだったので、また公開してくれて凄く嬉しいです😭 これからも頑張ってください…！ (2023年3月14日 0時) (レス) @page40 id: 9daab44624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コルネイユ | 作成日時：2023年3月7日 14時
