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｢初めてわたしが抵抗したので、彼は酷く狼狽えていました。
お母さんはわたしを指さして悪魔、といいました。わたしにとってはわたしの首を締めている彼の方が悪魔みたいだった。
首から手が離され、大きく息を吸い込んでいたら、お腹に衝撃があって、たくさん蹴られて痛かった。お母さんが十字架をわたしに押し付けて、お父さんが頬を撲ったから口の中が血の味がしました。
なんでこうなってるのかわからなかった。わたしはただ言う通りにしていただけだったのに。貴方たちがわたしを育てたんですよ、って言ったら、彼らはひどく恐ろしい形相で私を外に投げ出しました。
肩にとびらが当たってすごくいたかったのに、勢いが弱まらなくて柵に当たって血がでました。
お父さんの力がこんなに強かったなんて初めてしりました。最後に、これで神もお許しになる、といったお母さんの声がきこえました｣
そこまで言うと、しんぺいさんはふわ、と優しい笑みを浮かべた。少し前の妖美な雰囲気はどこへ行ったのか、そのままふんわりと私を抱いて、くすくすと笑った。
その笑い声を聞くと何も気にならなくなってしまう気がした。
｢おつかれさま｣
｢......つかれてないですよ｣
｢そんなに泣いてるのに？｣
そう言ったしんぺいさんはゆっくりと私から体を離す。少し寂しく感じたが、私の左手を握り、もう片方の手で私の頬に手を当てていたので、うれしかった。
｢......なんでわたしは、泣いているのですか？つらくも、なんともないのに｣
｢ん〜、異端者だからじゃない？｣
｢....っやっぱり、わたし、は、だめなんですか｣
優しい笑顔のまま、そう言ったしんぺいさんに、深く、こころを抉られたような気がした。とても苦しくて、息がしづらい。お母さんに言われたときは、なんとも思わなかったのに。
｢あはは、駄目ちゃうで。だって
愉しそうに目を細めたしんぺいさんに、呆気に取られた。
｢それに、いまの一瞬、Aちゃんつらそうな顔して泣いとったで｣
え、と声が漏れた。
｢俺に異端者やって言われて、苦しかったんやろ｣
｢......ぁ｣
そう言われて、初めて気がついた。深く、こころを抉られた気分。それを思い出すととても苦しくて、ますます泣いてしまいそうだった。
見放されてしまうのが、こわい。
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コルネイユ(プロフ) - 塩田さん» 塩田さん初めまして、コメント頂き有難うございます。前作も読んで頂き、その様なお言葉も頂けて作者冥利に尽きます...本当に嬉しく思います🥰塩田さんのような読者の方がいて下さるお陰で頑張ることが出来ています、今後も作品共々宜しくお願い致します...！ (2023年3月14日 19時) (
レス) id: 4edc66b9fe (このIDを非表示/違反報告)
塩田(プロフ) - コルネイユさん、こんばんは。この作品、更新される度にじっくり大切に読むくらい大好きだったので、また公開してくれて凄く嬉しいです😭 これからも頑張ってください…！ (2023年3月14日 0時) (レス) @page40 id: 9daab44624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コルネイユ | 作成日時：2023年3月7日 14時
