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ショッピさんは猫のようにするりと私の前にやってくると、未だ騒いでいる三人が気付かぬうちに私の手を取り、立ち上がらせる。
｢Aさん、この人ら暫く煩いままやと思うんで俺が医務室まで送りますよ｣
そう言うと私の手を引いて歩き出した。私は足首の痛みに耐えながら会議室の扉の外まで歩いた。ふと、彼は医務室で二人だけのときは呼び捨てだったのに、と思い返す。
｢足、怪我してるんすか｣
｢...えっと、はい、捻挫してたみたいです｣
｢ふーん｣
歩くときのぎこちなさが伝わったのだろうか、そう聞いたショッピさんは私を見下ろす。
｢歩けるん？｣
｢.........が、頑張ります｣
｢っふ、無理そうやな｣
本当は歩けません、とはっきり言いたいところだったが言ったところでどうにもならないのでそう返した。しかしショッピさんには見透かされてしまったようで、笑われてしまう。
ふわ、と足首にかかる重力から解放され、痛みが和らいだ。思わずへ、と声をあげるとショッピさんが私を持ち上げていたことに気付く。所謂お姫様抱っこで、慣れない感覚に身体に力が入る。その様子をショッピさんは鼻で笑った。
｢っは、んな緊張せんでも。取って食ったりしないすよ｣
そう言ったショッピさんに、朝の医務室の出来事を思い出し、どの口が言うんですか、と声に出そうとしたが予想以上の至近距離にショッピさんの顔があることに気付き、顔に熱が集まる。
｢...............｣
｢な、何ですか｣
目が合ったまま無言になったショッピさんに戸惑う。
｢いや......ほんま、初心なんやなって｣
｢.........そうですか｣
｢.....取り敢えず首に左手だけでも回してくれません？落とすで｣
そう言われ、置き場に困っていた左腕を渋々ショッピさんの右肩に回した。恥ずかしさは残るが、シャオロンさんのときの痛みに比べれば断然こちらの方が有難かった。
ショッピさんは私の重さなどものともしないようで、軽々と医務室への道を辿る。
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コルネイユ(プロフ) - 塩田さん» 塩田さん初めまして、コメント頂き有難うございます。前作も読んで頂き、その様なお言葉も頂けて作者冥利に尽きます...本当に嬉しく思います🥰塩田さんのような読者の方がいて下さるお陰で頑張ることが出来ています、今後も作品共々宜しくお願い致します...！ (2023年3月14日 19時) (
レス) id: 4edc66b9fe (このIDを非表示/違反報告)
塩田(プロフ) - コルネイユさん、こんばんは。この作品、更新される度にじっくり大切に読むくらい大好きだったので、また公開してくれて凄く嬉しいです😭 これからも頑張ってください…！ (2023年3月14日 0時) (レス) @page40 id: 9daab44624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コルネイユ | 作成日時：2023年3月7日 14時
