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ゾムさんが去り、暫く沈黙していたシャオロンさんを見遣る。すると彼もこちらを見ていたようで視線が絡んだ。
｢......なぁ｣
｢...は、い｣
予想外の低い声に、顔が強ばった。
｢おれが、おまえを拾ったんやで｣
｢.........え、と｣
｢言ってや。おまえはおれに拾われましたって｣
私を見据えるシャオロンさんは、恐ろしく表情がなかった。いつも笑っていたからか、計り知れない恐怖を抱いた。
｢.........言われへんの？｣
｢っ....わた、しは、シャオロンさんに、拾われました｣
｢......せやんなぁ。おれが、おまえを拾ったやんなぁ｣
そう呟いたシャオロンさんは徐々に表情を取り戻していき、終にはその蜂蜜を歪め、満足気に笑った。
私は、その笑顔に安堵した。
｢Aちゃぁぁ｣
｢っわ......｣
シャオロンさんの方を向いていると、その反対側から鬱さんが飛び付いてきた。と言っても彼は固定している私の右腕に気を使ってくれたようで、衝撃は少ない。
｢大丈夫やった？ゾムになんもされてへん？｣
｢は、はい。大丈夫です｣
｢ほんまに？でもさっきほっぺから血ぃ出たやろ可哀想になぁ、そこの不人気じゃなくて僕が癒してあげられたら良かってんけど｣
｢誰が不人気じゃ｣
｢お前や｣
縋るような勢いに圧倒される。シャオロンさんと言い合う鬱さんの後ろには、今朝と同じくショッピさんと、その隣にもう一人ニコニコと笑顔を浮かべる人が空色の髪を揺らしていた。
その橙の瞳とぱち、と目が合うと彼は元気に口を開いた。
｢初めましてAさん！チーノと申します！鬱兄さんからは御姿を見るだけで三回は抜けると聞きました！聞くに違わぬ美しさに脱帽致しましたぁ｣
｢は、初めまして......｣
｢おいチﾞーノﾞォォ何言うてくれとんねん！！｣
スラスラと自己紹介を終え、鬱さんに似た笑顔を浮かべながら左手を差し出したチーノさんに握手を返す。失礼にあたるので本人には言わないが、少しだけ胡散臭さを感じた。そんな彼の発言がどこまで本当なのかは分からないが、途中の文言は聞かなかったことにしたい。
会議での静けさが嘘のように言い合うシャオロンさんや鬱さん、チーノさんをぼうっと眺めていると熱い視線を感じる。その元を探ると予想通り少し離れた所に立つショッピさんと目が合った。彼は口元に指をやってしーっ、と目を細めた。
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コルネイユ(プロフ) - 塩田さん» 塩田さん初めまして、コメント頂き有難うございます。前作も読んで頂き、その様なお言葉も頂けて作者冥利に尽きます...本当に嬉しく思います🥰塩田さんのような読者の方がいて下さるお陰で頑張ることが出来ています、今後も作品共々宜しくお願い致します...！ (2023年3月14日 19時) (
レス) id: 4edc66b9fe (このIDを非表示/違反報告)
塩田(プロフ) - コルネイユさん、こんばんは。この作品、更新される度にじっくり大切に読むくらい大好きだったので、また公開してくれて凄く嬉しいです😭 これからも頑張ってください…！ (2023年3月14日 0時) (レス) @page40 id: 9daab44624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コルネイユ | 作成日時：2023年3月7日 14時
