君を、守るよ。２ (ページ33)

今日:13 hit、昨日:21 hit、合計:455,506 hit

・ページ33

・

ー向井

深夜2:30。

先生たちのおっきな溜息が

薄暗いナースステーションに響く。

それぞれカルテの前にどかっと座って。

天井を見上げる人もいれば、

反対に床を見つめる人も。

ある人は規則正しい音を鳴らすモニターを見つめ、

ある人は…

先程まで大集合していたステーション内の個室のガラスを見つめている。

不調が続きながらも、

なんとかどうにか持ち堪えていたここ数日。

消灯して、日付を跨いだ頃。

ナースステーションには

ナースコールの元が抜けたことを示す｢脱落｣コールが響いて。

何事かと部屋に向かえば、

きっと必死にナースコールを鳴らそうとしたんやろう。

ナースコール取ろうとしてベッドから落ちたってとこやろうなぁ…(アクシデ…(自粛

ベッドサイドの床に蹲って、

かなり荒い呼吸をするAの姿。

明らかに状態はおかしいし、

パッと見で急変と判断してDr.コール。

夕方から上がってきた体温は軽々と40℃を越えて、

1時間前にラウンドにきた時よりも明らかに呼吸状態は悪い。

当直1番の阿部ちゃんとたまたま院内にいたらしい舘先生がすぐに駆けつけてくれて。

誰かが連絡したのか当直2のしょったも登場。

これはまずい、

と主治医のふっかさんと照先生も呼んで。

あっという間に先生たちが勢揃い。

一般個室からナースステーション内にあるガラス張りの重症個室に移されたAちゃん。