2 ページ2
「で、本題に入るけど…
みんなプレゼントは何持ってきた?」
やけに神妙な面持ちのはいちゃんの問に
誰が最初に答えたか、口にした言葉は
その場にいた全員が同じだったのだ
もちろん私も例外ではない
「「「コーラ」」」
「「「…………」」」
人数からは想像できない静寂があった
そして、はいちゃんはというと
この事態を予期していたように
頭を抱えていた
「やっぱり……」
けれど仕方が無いといえば
仕方が無いないことだ
何せ杉山らぁこ=コーラは
もはやこの学園の常識にすら
なりつつあるのだから
ちなみにみんな大奮発1.5Lだ
『いくら好きでもこれはひどい……
どっかの死神だってリンゴばっかじゃ
さすがに飽きるよね、ラィ……月』
「ちょ!今、何言いかけた!?
そして何故オレにふるの!?」
「けど、らぁこならそれでも喜びそうな気がするけど」
ハルの言い分に
うっかり納得してしまいそうだった
でも、せっかくの特別な日
きっと、はいちゃんと
私の気持ちは同じ
「「それ、いつも通りじゃん!!」」
バァンとコンクリートの床を両手で
叩くと、目を合わせグッと親指を立てた
「でも、今更どうするのさ」
ラィ……月の言葉に私の血が騒ぐ
何せ私は追い詰められれば力を発揮する
やる時はやる子なのですから!!
『ふふふ、このイベント大好き
神月風に任せなさい!』
放課後まで約3時間……
ギリギリ間に合うか、いや間に合わせる
だって、らぁは……
『私この後の授業サボるから先生には
テキトーに誤魔化しといて』
「風ちゃん、何する気?」
『はいちゃんは、ここにいるメンツの
グループチャット作っといて
みんなにも手伝ってほしいから』
あとは任せろと皆を背に
手をヒラヒラと振って立ち去ろうとしたが
段差でつまづいて、
まったく格好がつかなかった……
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ