賢者の石-What is Love? (ページ31)

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twenty-four ページ31

土曜の真夜中、ノーバートを逃す日がやってきた。

ハ「今日も君は来ないんだね？」

『捕まる人数は少ない方がいいでしょ』

確かめるように言うハリーに、私は欠伸をしながら答えた。

ロ「僕もなんだか嫌な予感がするんだ。慎重に行ってこいよ」

私とロンは寝室に帰っていった。ことの顛末は明日の朝、聞かせてもらうとしようか。

やはり三人は捕まり、グリフィンドールからは一五〇点が引かれることになった。
ハリーは酷く落ち込んでいた。私たち三人も、学校の中で孤立した。
試験が近づいていたことは救いだった。私たちは皆勉強に没頭した。

一週間後に試験を控えたある日、私とロンは図書館でハーマイオニーにテストをされていた。

グ「ハリー！今出て行ったんじゃなかった？」

突然テストをやめたハーマイオニーの声に後ろを振り向くと、息を切らしたハリーが膝に手を当てていた。

ロ「それじゃ、スネイプはついにクィレルを降参させたんだ！」

ハリーの話を聞き終えると、ロンが叫ぶ。ハーマイオニーは慎重だった。

グ「ダンブルドアのところへ行くのよ。自分たちだけで何とかしようとしたら、今度こそ退学になるわ」

けれど証拠が足りない。
ロンはまだ探りを入れたがったけれど、ハリーはそれを却下した。

放課後、私はスネイプ教授の研究室を訪れた。
地下牢への長い階段の半ばにその扉はある。軽くノックをすると、「入れ」と小さな声がした。

『薬を頂きにきました』

何か書きものをしていたスネイプ教授は、顔さえ上げない。
その態度はどういう意味か問おうと思った私は、目の前の机に小瓶が置かれていることに気がついた。

『一言くらい喋ればいいでしょう』

ため息をついて、瓶の蓋を取った。この薬の味には、いつまで経っても慣れない。

「お前は罰則を受けなかったのか」

薬を流し込んだタイミングで声を掛けられ、私は咳き込んだ。

「素敵なお仲間がさぞかしお恨みでしょうな」

教授の表情はやはり読めない。口元を歪めていることしか。

『それ、もしかして褒めてます？』

私の言葉に、教授はくいと片眉を上げた。
私はスネイプ教授の言いつけ通り、クィレルと関わらないためにこの行動を選択したのだ。褒めてもらって然るべきだろう。

だけど教授、最後までそうする訳にはいかないんです。

私は心の中で呟いた。開心術で読めるものなら、いっそ読んでくれ。