賢者の石-What is Love? (ページ30)

今日:23 hit、昨日:18 hit、合計:33,618 hit

twenty-three ページ30

ハリーたちは、クィレルと出会うたびに微笑み掛けるようになった。
もちろん私もその例外ではなかった。何かの間違いで、ヴォルデモート卿が彼から出ていこうと思ってくれればいいのに。

ハーマイオニーは試験の準備を始めた。彼女が呟きながら暗唱するうちに私まで覚えられてしまうので、私は感謝した。

ロ「なんで君はそんなにすぐ覚えられるんだ」

図書館で勉強中、ロンが恨めしそうに私を見る。

ハ「ハーマイオニーが秀才なら君は天才だよ、羨ましい限りさ」

ロンは肩を竦めて羽根ペンを投げ出し、窓の外を恋しげに見つめた。空は忘れな草色に澄み渡り、夏の気配を感じさせた。

その後三人はハグリッドに出会い、彼がいなくなると何の本を探していたのかと疑っていた。

ロ「ドラゴンだよ！」

ロンは本をどっさり抱え、それを机の上に投げ出した。
ちょうどその後ハグリッドの小屋に行く約束をしていたから、そこで追及するつもりなのだろうか。

私は考えていた。
スネイプ教授、もといダンブルドア校長は、本当に私にクィレルに近づいてほしくないらしい。

ダンブルドア校長はきっと私以上に多くのことを知っている。さすがに今度は言いつけを守ろうか、そう思っていた。

一回整理してみよう。
次にハリーたちがクィレル教授に出会うのは、罰則で入った禁じられた森の中だ。
その罰則は、真夜中にハグリッドのドラゴンを逃した時に与えられたものだったはずだ。
つまり、私はそのとき一緒に行かない方がいい。
ということは_______

グ「A、そろそろハグリッドの小屋に行きましょうよ」

『ごめん、私今日は行かないや』

私は申し訳なさそうに笑ってみせた。
よく考えて慎重に生きるというのは大変だ。