賢者の石-What is Love? (ページ24)

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クリスマス休暇が始まった。

ハーマイオニーが帰省してしまい、寝室には私一人しかいなかった。談話室もいつもより閑散としていて、私はハリーとロンと、ずっと暖炉の側で過ごしていた。

私とハリーは、魔法使いのチェスを習った。ロンは駒を知り尽くしていて、私たちが二人で策を練っても勝つことができなかった。

ハ「ああ、また負けた！」

『もう寝よう、明日はクリスマスだよ』

クリスマス・プレゼントは期待できなかったけれど、明日のごちそうは楽しみだった。
ハリーもどうやら同じ気持ちのようだった。私たちは、また明日ね、と声を掛け合ってベッドに入った。

目を覚ますと、足元にはプレゼントが置かれていた。
ハリーからとロンから、そしてハーマイオニーからも。

『...これは誰からだろう』

私は小さく呟いた。差出人も何も書いていない、小さな包みが隠れていたのだ。

私はダンブルドア先生にウールの靴下を贈ったことを思い出しながら、袋を開いた。
中身を覗き込むと、小さな紙が飛び出してきた。紙に書かれていた走り書きを読む。

"我輩は今君に構っている暇がない。幸運なことに今日に限り、クリスマス・プレゼントと言えば手元に届くそうなのでご厚意に甘えさせていただいた。薬は忘れず飲みたまえ"

なんだ、結局名前は書いてないじゃないか。私は溜息をついて、小瓶を掴みぐいと飲み干した。

スネイプ教授に会うことはめっきり減っていた。
薬を貰うときは授業前や授業後に声を掛けることが多かったし、廊下ですれ違い様に小瓶を押し付けられることもあった。

どの時も、教授の顔はやはり表しようもなく不機嫌だった。
年齢詐称がバレるリスクより記憶を消されるリスクだ。私はわざわざ研究室に赴く気にはなれなかった。