賢者の石-What is Love? (ページ22)

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ハリーの初めての試合の日は、あっという間に過ぎた。

三人はやっぱり、スネイプ教授への疑念を強くしたようだった。

ハ「僕たち、ハグリッドの所に行ったんだ」

談話室のソファに身体を投げ出した途端、声を落としてハリーが話し出した。ハーマイオニーもそれに続く。

グ「大きなヒントをもらったわ。鍵を握ってるのはニコラス・フラメルよ。あなた誰か知ってる？」

知らない、と答える間もなく、ロンからも質問が投げかけられる。

ロ「そもそも君は試合の後どこに行ってたんだ？」

今日はスネイプ教授に薬を貰いに行く日だったから、なんて言えるわけがない。私は笑って誤魔化した。

ハ「僕、どこかで絶対にその名前を見たことがあるんだ」

ハリーは頭を抱えた。

グ「いいわ、図書館で探しましょう。それならあなたたちも本を読むでしょ？」

ロ「もちろんさ」

三人は意気込んでいた。私も頷き、やる気のあるような様子を見せた。

クリスマスが近づいていた。
私は、ハリーやロンと一緒に、クリスマスに寮に残る生徒のリストに名前を書いた。

元いた孤児院の人々はもう私のことは覚えていないのだとダンブルドア先生が言った。私にはもう、帰る場所などないのだ。

スリザリンと合同の魔法薬の授業を終えて地下牢を出ると、廊下の先が大きなもみの木で塞がれていた。

ハ「やあ、ハグリッド」

ロ「手伝おうか」

二人は、枝をかき分けてハグリッドに声をかけた。

ハグ「いんや、大丈夫。ありがとうよ...って、お前はAか？」

ハグリッドは私の姿を認めた。私は慌てて頷いた。

ハグ「三人から話は聞いとる。よろしく頼むよ」

ハグリッドは豪快に笑って私の背中を叩こうとしたが、両手にツリーを持っているので諦めたようだ。

ロ「君、まだハグリッドと話したことなかったのか？」

グ「Aは大事なときにいないのよね」

ハーマイオニーは肩を竦めた。