賢者の石-What is Love? (ページ17)

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ダンブルドア先生から聞いたことで、私もよくは知らないんだけどね、と前置きする。

『育ちはそうなんだけど、生まれは違うの』

ひと息に言った。
彼女が眉を上げるのが分かる。

『魔法使いの血を引いてるんだ。誰かは分からない』

ある強力な、というところは伏せておいた。

グ「まあ、そうだったの！」

ハーマイオニーは、思っていたよりも驚いたようだ。
何だか少し苦しそうに言葉を続ける。

グ「それじゃあ、それじゃあ私...」

『それじゃあ、何？』

彼女の目は揺れていた。
何故だか、彼女の思っていることが分かってしまう気がした。それならば、Aの方が優秀なのは仕方ない、と。

『ハーマイオニー・グレンジャー！』

突然叫んだ私に、彼女はびくっと身を震わせた。
見開いた目で私を見る。

『今、何考えてた？』

ハーマイオニーは見透かされたことを慌てるような素振りを見せたので、私は確信した。

『まさか、マグル生まれだから負けても仕方ない、なんて思ってないよね？』

『あなたはそこらの純血の何倍も優秀よ』

『生まれがどうだかなんて、その人の能力には全く関係ないわ。あなたが一番よくそれを知ってるでしょ？』

私は彼女を諭すように続けた。
ハーマイオニーがそんな理由で負けを認めなければならないなんてありえない。

人の能力を分けられたに過ぎないのに、天才と持て囃されている私が言うべきことではないかもしれなかったけれど。

次々発された私の言葉に、ついにハーマイオニーの目から涙が溢れ出した。

私はどうしていいかわからなくて、そっと彼女の背中に手を回した。
私の肩に頭を預け、一層泣きじゃくるハーマイオニー。
抑えようとしても漏れ出す嗚咽の間に、何かを伝えようとしているようだった。