賢者の石-What is Love? (ページ2)

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明日は私の記念日だ。
誕生日ではない、私が施設に預けられた日。

私にまつわる日付で、公に残っているものはこの日しかなかった。

だから、私は一年を過ごすたびにこの日を静かに祝う。

この日を誕生日と呼ばないのには、もう一つ理由があった。

私は、一年が経過しても年を取らない。
肉体は成長せず、精神面が向上することもない。

別の言い方をするなら、永遠の十七歳。

記録によれば、私はもうここに十一年世話になっているらしかった。

その間に仲間は移り変わり、見慣れた職員とは別れ、それでも変わらぬ毎日を過ごすだけ。

しかし、私が不気味な存在であるにも関わらず、年少の者たちは私を慕い、年長の者も積極的に親しくしてくれる。
勉強を教え合ったり、一緒に遊んだり。

互いに傷を舐め合うようなこの孤児院が、私は好きだった。

皆が寝静まる時間、部屋の隅に置かれた古椅子に腰掛ける。

そうして考えるのは、いつも同じ夢について。

緑の閃光、真実の愛、生き残った男の子。
真実の愛、息絶える男。

額に傷のある一人の男の子の物語が、延々と繰り返されるその夢を、もう何年見てきただろうか。

幼い頃に読む童話や何かの類かと思っていたこともあったけれど、孤児院の子供たちに聞く限りはそうではないらしい。

毎日その夢を見る私。心に残るのは、愛に生きた男だった。とても優れていて、誰よりも不器用で、心の奥底は優しい。そして、その男の死。

私はその顔を忘れることができなかった。