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｢ …いいんじゃない、泣いたって ｣
｢ …ぇ…?? ｣
｢ 無理して涙堪えてる顔の方が、俺は嫌い ｣
私の事を抱き締めながら、浦田は耳元でそう言って。緩くなった腕のおかげでやっと浦田の顔が見れて、涙でボロボロの私の顔を見た彼はふっと笑って そっちの方がいい、と。
｢ 上を向いてたって何も見えねぇし、ずっと切なくなるだけだよ。だから、もう上ばっか向かないで前向けよ。…俺がちゃんと、居るから ｣
｢ 浦田… ｣
｢ ここに居るからさ ｣
ぽんぽんって優しく頭を撫でられて、それが温かすぎて涙が止まらなくて。そろそろ泣きやめよって、ちょっと困ったように笑いながら涙を拭う浦田の手がまた優しくてまた泣けて。
でも、頬を伝う涙は冷たいものではなくて、久しぶりに心から幸せだって、この人の隣でならきっと前を向いて歩いて行けるって、そう思ったのに。
ーーー神様は、現実は、残酷で。
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『 非常に言いづらいことだが…浦田が、交通事故で亡くなった 』
朝のHR。浦田が席に座っていなくて珍しいなと思っていたら、先生のこの言葉。
正直もうそれ以降の話は全く入ってこなくて、私はもう二度と浦田に、大好きな人に、また会えなくなったんだって胸が詰まって、
ーーーいつの間にかまた、上を向いていた。
私がこの学校内で一番浦田と仲が良かったと言っても、結局程度は知れていて、葬儀に行けたのも“一生徒として”だった。
結局ただ手を合わせて、｢可哀想だね｣｢こんな事あるんだね｣って言ってる様な人達と立場なんて変わらなくて虚しかった。
ただ二人だったのが元の一人の日常に戻るってだけなのに、それがどうにも耐えられなくて、教室も屋上も、学校には浦田との思い出がいつの間にか出来すぎていて、葬儀の次の日、私は初めて学校を休んで、布団にくるまっていた。…ら、
｢ …よぉ ｣
｢ ……浦田？ ｣
｢ 何学校サボってんだよ ｣
｢ …ごめん ｣
目を開けるとそこには、私の部屋だと言うのに何故かベッドの縁に座る浦田がいた。
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しろもん* - すごく良い作品ばかりで、ひたすら感動していました。私は、最後のお話が好みです。でも、本当にどの作品も素晴らしかったです。 (2020年1月21日 23時) (
レス) id: 36bbb34c6c (このIDを非表示/違反報告)
アヤノ(プロフ) - 涙がボロボロで止まらなかったです。描写もどのお話も素晴らしく、Bバージョンもとても楽しみです。 (2020年1月19日 0時) (レス) id: b204067585 (このIDを非表示/違反報告)
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