ごめん。 ページ43
ビルスはルナの攻撃を受け止めていった。だが反撃する様子はない。そんなビルスに悟空達は疑問を抱いた。
だがブルマだけは知っていた。攻撃したくても出来ない理由を。
「相変わらず、スピードは早いね」
「……」
「最後に手合わせしたの、いつだっけ?」
「…っ」
「あんまり君を動かせたくないんだよね」
ビルスはルナの腕を掴んだ。ルナは掴まれた腕を振り解こうとするが出来ない。ビルスはルナを抱き締めた。
「ごめん。1人にして」
「…っ…」
「僕の事…嫌いになった?」
暴れていたルナの力が抜ける。ゆっくり離れルナの顔を両手で包んだ。黒い瞳がビルスを捕らえると、自然と涙が溢れた。
「嫌いになってたら…こんなに苦しくないっ」
「…そうだよね」
「…っ…約束、守りに来てくれたんでしょ?」
『昔さ、言ったの覚えてる?私が何か悪い事しちゃったり道を外れた時は…破壊してって』
『うん』
『もし私がビルスから離れそうになった時、側にいられなくなった時は…破壊して欲しい』
『…』
『勿論、今回の研修とかは別だよ?そうじゃなくて…病気とかさ、側にいたいのに…もう一緒にいられなくなった時には』
『貴方を愛してる私のままで破壊して欲しい』
それは昔交わした約束。ルナはビルスの手に自分の手を重ねた。黒かった瞳に光が戻ってくる。
破壊神としての力はない。故に神を破壊する事はできない。だが、今のルナは腕輪をしていない為神ではない。
見つめ合ったまま、ルナの足から光の粒になって消えていく。痛みはなく、ルナは静かに口を開いた。
「ねぇ?」
「何?」
「名前、考えてくれた?」
「…あとで一緒に考えよ」
「……あとでね」
静かに唇と唇が合わさった。そしてルナは消えた。残されたビルスが静かに空を見上げた。
だが殺気を感じ、目を向けた。その先ではザマスが静かに拳を握っていた。
「よくもルナ様を…」
「何を勘違いしている。アイツはね、僕のなんだよ」
「ふん。よく言う…あの方を残して逝ったくせに…」
「だから迎えに来たんだよ」
ビルスがゆっくりシンの所まで下がる。
「用がすんだから僕は帰る」
「あ、はい!ありがとうございました」
「ったく。勝手に死ぬんじゃないぞ!」
「はい!すみませんでした!(汗」
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こっぺん(プロフ) - 紅蓮さん» コメントありがとうございます。のんびり更新していきますので、よろしくお願いします! (2019年10月2日 23時) (レス) id: 8f1ba3636c (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮(プロフ) - この作品大好きです!これからも頑張ってください!更新楽しみに待ってます! (2019年10月2日 21時) (レス) id: 167b4beba7 (このIDを非表示/違反報告)
こっぺん(プロフ) - YUUKOさん» ありがとうございます。のんびり更新していきますので、よろしくお願いします! (2019年9月24日 21時) (レス) id: 8f1ba3636c (このIDを非表示/違反報告)
YUUKO(プロフ) - 凄く面白いです!更新楽しみにしてます。これからも頑張って下さい (2019年9月23日 21時) (レス) id: 5afe16bc4a (このIDを非表示/違反報告)
こっぺん(プロフ) - 雪華さん» コメントありがとうございます。のんびり更新していきますので、よろしくお願い致します。 (2019年9月19日 7時) (レス) id: b36c557853 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こっぺん | 作成日時:2019年9月16日 22時