恋、始まりました 3『染谷勇次郎』

はちじゅうよーん ページ38

ー操sideー






あいつを引っ張って病室から出た









そのまま大股で一階の自販機へと向かう






途中、あいつが私の手を振り払った





そのまま私を睨みつける





愛「っ....何だよ？どうせなら勇次郎連れていけよな。そしたら2人きりだったのに」








おしゃべりね、この人







操「貴方結構KYなのね」






愛「......あんたにだけは言われたくない」









人の目を気にしたのか彼は物陰に隠れた









操「Aの為よ。かなり寝てたのだから喉も乾くでしょ？」






そう言って私は自販機へ向かう








しぶしぶついてきた彼









やがて自販機の前に立つと、お金を入れて躊躇なくスポーツ飲料を買った









すると彼は不思議な顔をした







愛「あんた、いっつもAに買うのはスポーツ飲料なんだな。何でだよ？」









そんなの........









操「長い間一緒にいたんだから、分かるわ」









そう。一緒にいたから









Aの事は私が何でも知ってるつもりだった









なのに









操「Aは私からどんどん離れていく気がする」









少し睫毛を伏せて壁にもたれかかった









愛「........あ、そ」









操「.......最初から最後までムカつくわねあんた」









愛「お前重い。怠い」









こいつに言った私が馬鹿だったわ







操「頭のてっぺんから足の先までうざいわね」









愛「どーも」









スポーツ飲料を持ったまま走り出した

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