201話 出発 〜シスコ・カーライル〜 ページ6
ワキヤは未だ混乱の中
座り込んだままのみぅに手を差し伸べる
だが「大丈夫だから･･･」と
それを拒否された
その手を取ってしまったら
全てを否定したくなる
その胸に飛び込んで泣いてしまう
今から彼を頼らなければ･･･
いや、利用しなければいけないのに
皆の顔を見ると甘えてしまいそうで怖い
懐かしいあの頃を思い出しそうで怖い
あの頃の･･･
「ッ」
「･･････」
ワキヤはふらつく足取りで
丘を登るみぅを見守るしかなかった
その心情は伺い知ることなどできない
本当は手を差し伸べて抱きしめてやりたい
だが彼女が自分と仲間たちと距離をとっている事は
明らかで、どうすることもできなかった
その様子を「訳アリか？」とポケットに片手を突っ込み
不服そうについて歩くシスコ
ずっとモヤモヤしていた彼が声をかける
「てめぇ一体何者だ？白鷺城と互角だと？」
「えっ！？」
みぅはその声に驚き一歩後ずさる
「きゃあっ！！」
崖から足を踏み外したのを
シスコが慌てて手首を掴む
腕に全体重がかかる
「くっ！」
ガラガラと落ちていく小石の音が響く
揺れる体をぐいっと身引き上げると
「わ、悪ぃ」
とバツの悪そうな声でちらりと視線を送る
「ッ！」
そのヴェールの隙間から覗く瞳は既に涙を溜めており
儚げに見上げられ息を飲んだ
「･･････」
しばらく座り込んだまま動かない
「おい、立てるか？」
と、つい声をかけた
「何やっとんのや、シスコ！」
後方からワキヤの怒鳴り声が聞こえハッと我に返る
「うるせぇ！」
その名前に聞き覚えがあった
「シスコ・カーライル･･･？」
ポツリと名前を呼ばれて
「あ？」と眉間に皺を寄せる
彼はあの時の雰囲気が柔らかく変わった人だ
「知ってんのかよ？」
そう言って手を差し伸べる
「ええ、試合で見た事があって･･･」
その手を素直にとって立ち上がった
シスコは自然に体が動いたことに自分で驚いた
そこへみぅが
「優しい人なのね
格好良いだけじゃなくて」
ニコリと笑顔を見せると
「なっ！！」
シスコは思わず頬を赤らめて視線を外した
そんな事を言われ慣れていないからだ
それに･･･
「さ、さっさと行くぞ」
と歩調を速めた
(シスコ・カーライル･･･世界ランキング７位
･･･彼も標的･･･)
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スコ様好き - キタキタキタ〜！僕の最推しシスコ様！！カッコイイってかヤバイ！ヤバイ！ワキ坊との絡みも最高で至福の極み！！うわぁぁぁ〜最高すぎるぅぅ〜！！！最終章楽しみ過ぎ (2019年5月24日 20時) (
レス) id: 851d5640ed (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 名無しになりたいフリー好きさん» 明けましておめでとうございます 年末年始に嬉しいコメントをありがとうございます!!!! 続きも読んで下さると嬉しいです^^ 今年もよろしくお願いいたしますm(__)m (2019年1月1日 20時) (レス) id: 9664f76be9 (このIDを非表示/違反報告)
名無しになりたいフリー好き - 明けましておめでとうございます！ 今年もよろしくお願い致します！ (2019年1月1日 0時) (レス) id: 58278cc77e (このIDを非表示/違反報告)
名無しになりたいフリー好き - いつも拝見させて頂いております！ この作品は I の時から見ており、とても楽しみに次作を待たせてもらっています！更新頑張ってください！ (2018年12月31日 5時) (レス) id: 58278cc77e (このIDを非表示/違反報告)
少年あした - 美桜さん» はい！わかりました！更新頑張ってください！ (2018年12月23日 22時) (レス) id: 38b557149e (このIDを非表示/違反報告)
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