240話 月夜 ページ45
その日、宿に帰って来る事はなかった
みぅは一心不乱に一人で練習を重ねる
ハァハァハァ
体が悲鳴を上げると手を止めて空を仰ぐ
いつしか陽はすっかり落ち
薄暗い雲の隙間からゆっくりと夜の主が姿を現した
以前は同じ空の下にいる･･･と何度も自分を慰めていた
だが今は、いつまで同じ空を見ていたのだろう
後悔の念しか浮かばない
そして、あと何回この月を見ることができるのか
そう思うようになっていた
能力をベイに移したあの日から、自分へのカウントダウンは始まっている
メキシコの地に足を踏み入れたあの日から
何としてでも世界の舞台に立って完遂しなければならない
ミッションが私にはある
足掻かなければ 立ち止まる訳にはいかない
そしてまた特訓は続く･･･
「みぅ･･･」
その姿を遠目から眺めていた
「ワイは･･･これでええんやろか」
月の光に照らされている彼女は
地上に降り立った女神そのもので
ただ美しい･･･それだけでいいのではないかと
心がざわめき揺れ動く
「仲間でも友達でもなんだってええ･･･そう思うとったんにな」
深い息がこぼれた
まさかこんな事態になるなんて想像すらできなかった
ただ皆で笑いあっていたあの時が
まるで遥か昔のように思われる
今にも消えてしまいそうなその姿を拳で握りしめる
「お前は一体何をしようとしとるんや･･･
いつかどこかへ消えてしまいそうで怖いんや･･･」
「･･････」
そんな彼の後ろ姿を見ている人影がポツリ
ワキヤの痛みが手に取るように解る
俺はどうすりゃいいんだ･･･
今までは何も深くは考えてこなかった
自分のやりたいように 気が赴くままに
ただベイをして 強くいればそれでよかった
だが、彼と出会ってから
いや彼やバルト達と出会ってからは
大切なものを手に入れた
そして彼女と出会ってからは
新しい感情を知った
それが苦しいものだと実感もしている
昼間の勝負を思い出す
アイツはなぜ集中を欠いた？
俺が原因か？？
ならば･･･余計にどうすればいいんだ
頭が混乱する
今の自分の役割が何なのか･･･
正解なんてこの世に存在しないかもしれない
だが、今は「答え」が欲しい
「チッ」と舌打ちをする
どうも静かな夜は感傷的になっちまう
らしくねぇよな
「だから月夜はキライなんだよ･･･」
241話 ブレーダー狩り→←239話 シスコ(悪魔)ｖｓみぅ(女神)
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スコ様好き - キタキタキタ〜！僕の最推しシスコ様！！カッコイイってかヤバイ！ヤバイ！ワキ坊との絡みも最高で至福の極み！！うわぁぁぁ〜最高すぎるぅぅ〜！！！最終章楽しみ過ぎ (2019年5月24日 20時) (
レス) id: 851d5640ed (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 名無しになりたいフリー好きさん» 明けましておめでとうございます 年末年始に嬉しいコメントをありがとうございます!!!! 続きも読んで下さると嬉しいです^^ 今年もよろしくお願いいたしますm(__)m (2019年1月1日 20時) (レス) id: 9664f76be9 (このIDを非表示/違反報告)
名無しになりたいフリー好き - 明けましておめでとうございます！ 今年もよろしくお願い致します！ (2019年1月1日 0時) (レス) id: 58278cc77e (このIDを非表示/違反報告)
名無しになりたいフリー好き - いつも拝見させて頂いております！ この作品は I の時から見ており、とても楽しみに次作を待たせてもらっています！更新頑張ってください！ (2018年12月31日 5時) (レス) id: 58278cc77e (このIDを非表示/違反報告)
少年あした - 美桜さん» はい！わかりました！更新頑張ってください！ (2018年12月23日 22時) (レス) id: 38b557149e (このIDを非表示/違反報告)
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