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「おはようございます！」
そう言って職員室に入ってきたそいつは俺を見つけるなり、笑顔で駆け寄ってくる。
六「黒崎先生おはようございます。今朝はすみませんでした…って、ほっぺちょっと赤いですね…」
「そうなんだよ〜、そのせいで先生たちからは笑われるしー。まあでもそんなとこも好きなんだけどねぇ」
ちょろっと惚気を言っても笑顔で相槌を打ってくれたり、なんならあっちから話を聞いてきたりしてくれることもある。お前は俺のいい
「ていうか、俺に話があったんじゃないかぁ？」
六「あ、そうでした。はい、これどうぞ」
そう言われて差し出されたのはいちごみるく味の飴ちゃん。彼曰くお詫びだそうだ。てか、お前いつも何かにつけて飴ちゃんくれるよな、どこから取り出してんの？
雑談を繰り広げているとふと、六浦の後ろから黒い影が見えた。
「おい！六浦！！」
((((またか…。)))
きっと六浦除くこの場の全員が呆れたことだろう。でも誰も止めるようなことはしなかった。それは何も怖いだとかなんかじゃなくて。
「鬼塚先生、おはようございます。どうかしました？」
「どうしたもなにも、何さっきの？黒崎に飴をあげたりして…そうでもしないと人に媚び売れないのかなぁ？」
この2人の勝敗が気になるからだ。ド天然である六浦がいつものごとく突っかかってくる鬼塚に対してどう対処するのかを観察するのが日課のようになっている。
六浦は容姿端麗で性格もいい。だからこそ、それを羨んで嫉妬に走る奴もいる。それが鬼塚だった。
俺たちも最初にこの場面を見た時は六浦のメンタルが不安で良く心配していたけど、けろっとした様子で大丈夫だというのに拍子抜けしたのを覚えている。
気づけば今回の勝敗はついたらしい。鬼塚にも飴ちゃんをあげてこれでお相子だなんて笑っている。うん、何がお相子なのかわかんないけどお前の勝ちだ。今のところこの戦いは六浦の無敗で終わっている。
((((天然、強い…！))))
でもなんだかんだ担任と副担任として上手くやってるみたいだし、鬼塚なりの距離感なのかもな。
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作者名：ゆきゆき | 作成日時：2023年4月12日 19時
