【HQ!!】午前01時マイナス180分 (ページ1)

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プロローグページ1

「武田先生、お電話ですよ」

職員室の扉を引くと、隣のデスクの文田が受話器を持ちながら武田を呼んだ。
持っていた物を自分のデスクに置き、受話器を受け取る。

「お電話替わりました、武田です」
『唐突にすみません。私私立天使学園で教師をしている鳥井真と申します』

相手はまだ二十代前半だと思われるほど声が若く高かった。
武田は私立天使学園という学校の場所を思い出しながら、受話器を持ち直した。

「はあ。ええと、烏野高校の武田一鉄ですが。どういった用件でしょうか」
『実は、我が校でバレー部の合同強化合宿を行う予定でして、ぜひ烏野高校の方々も、と』

合同強化合宿。
武田は頭の中でもう一度繰り返した。

「ご、合同強化合宿に烏野を！？」
『はい。他県の方々もお招きさせていただいており、技術を磨くには良い機会だと思うのですが、いかがでしょうか』
「も、もちろん参加させてください！」
『では、詳細のほうは後ほど送らせていただきます。ありがとうございました』
「はい！」

電話が切れると、武田はガッツポーズをした。

私立天使学園といえば、過去に春高にも出場して六位の成績を残した強豪である。
こんなチャンスは二度とないと、急いで体育館へ走り出す。

「烏養くん！」