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あてなく歩いてただけなのに… ページ4

「すみませーん。ボールをとってもらってもいいですかー?」

少し高めの声が私を引き止めた。
目の前に転がって来たサッカーボールを手に取り、男の子に向かって投げる。

下手に蹴り返して興味を持たれても困る。

「ありがとうございまーす。」

その声に手を振って再び歩みを進める。
子供にしては礼儀正し過ぎる彼は、円谷光彦だろう。

近くには女の子と大柄な男の子がいた。コナン君は居ないようだ。

事件現場でまた会おうなんていった手前、こんな所で会ったら少し格好がつかないから居なくて良かった。

それにしてもなんだろう、最近エンカウント率が上がった気がする。
原作の主要メンバーに立て続けに会う。これだと、そろそろ怪盗に会ったりして…


僅かに期待しつつ立ち寄ったコンビニ。そこにいたのは先程居なくて良かったと思った相手。

江戸川コナンだった。見つけると同時に響く怒声。

「この鞄に金を詰めろ!警察に知らせてみろ、この女を刺すぞ!」

強く引かれた体は、気持ち悪い事に見知らぬ男性の腕の中へと、すっぽり収まってしまった。
なんでこうも犯罪件数が多いのだろうか?

怪盗じゃなくて強盗はご免だよ……

驚いた顔でこちらを凝視するコナン君に苦笑いが溢れる。
こうして益々疑われていくのか…

コイツ全く慣れていない。
強盗の震える腕がそれを物語っていた。

人に刃物を向けるなんてした事が無いのだろう。

「ねぇ、おじさん。これ立派な犯罪よ。本当にわかってやってるのかしら?」

「う、うるせぇ!!本当に刺すぞ!」

ああダメだ。心拍数が異常な程上がって、極度の興奮状態。

刺激するのは得策とはいえない。

私が一般人なら…

「貴方には刺せないわよ。だって…」

刃物を持っている手を思い切り捻り、体勢を崩した所で懐に1発拳を入れる。

「私に伸されるもの。」

男は気絶してその場に倒れた。

「お姉さん、本当に何者?」

「いったでしょう?探偵よ。」

疑わしい目を向けられる。警戒心の強い猫のような目。

「私の名前は篠宮優。君の名前は?」

そんな目をする君に本当の名前を名乗るつもりはない。それにきっとお互い様だろう?

「僕の名前は江戸川コナン。」

工藤新一君。

本来見慣れてはいけないもの→←暴かれる楽しみの為に



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89*(プロフ) - 星を見守る砂岩さん» 星を見守る砂岩様 コメントありがとうございます。此方も返信が遅れて申し訳ありません。お祝いのお言葉が頂けて嬉しいです!これからもどうか応援宜しくお願い致します。 (2019年2月5日 22時) (レス) id: fe7ba8f509 (このIDを非表示/違反報告)
星を見守る砂岩(プロフ) - 1周年おめでとうございます!!祝うのが遅くなってすみません・・・色々あって...いつも更新楽しみにしてます!!これからも頑張って下さい!応援してます! (2019年2月4日 21時) (レス) id: 5a8ebe94bd (このIDを非表示/違反報告)
89*(プロフ) - シユンさん» シユン様 コメントありがとうございます!更新停滞気味になってしまい申し訳ありません。暫しお待ち頂ければ幸いです。……今日中に出来ればと思っています。 (2019年1月16日 7時) (レス) id: fe7ba8f509 (このIDを非表示/違反報告)
シユン(プロフ) - 更新まだですか?楽しみにしています! (2019年1月14日 12時) (レス) id: da17fe9160 (このIDを非表示/違反報告)
89*(プロフ) - まいさん» まい様 コメントありがとうございます。面白い、楽しいといった言葉は本当に励みになります。精一杯頑張りたいと思います!これからもこの作品を読んで頂ければ幸いです。 (2019年1月7日 2時) (レス) id: fe7ba8f509 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:89* | 作成日時:2018年9月24日 17時

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