10−延長線上を辿っていくだけ。 ページ10
ルハンが部屋を出ていったあと、一人でベッドの中に潜り込む。
あー、どうしよう。どうしたらいいんだろう。
ルハンに気持ちを伝えないって決めたのは私だけど、一生こんな関係なのかな。
よく漫画であるみたいに、実はルハンも私のこと好きだった、なんてないのかな。
…あるわけないか。
はぁ。どうして私とルハンは幼馴染みなんだろう。
物心つく前から私の隣にいたのはルハンだったし、私もそれが当たり前だと思ってた。
ルハンの自転車の後ろに乗れるような特権だってあるけれど、それは逆に私を苦しめたりする。
“幼馴染みだから”
そう、幼馴染みだからできたことであって、幼馴染みじゃなければできないこと。
言い換えれば私はルハンに幼馴染みとしか見られてないんだ。
これから先、どんなに時間が過ぎても私はルハンの幼馴染みで、その延長線上を辿っていくだけ。
あぁ、やめようこんな暗い考え。
頭まで被っていた布団に手をかけて、ばっと体を起こした。
その時ふと視界に入ってきた、ふわふわした鹿のぬいぐるみ。
昔私とルハンの家族皆で動物園に行ったときに、ルハンから貰ったものだ。
手に取ると、その時の記憶が鮮明に思い出される。
そういえば私、あの頃はルハンのこと、幼馴染みとしか思っていなかったなぁ。
帰り際に、「はい、これやるよ」って言われて、ぶっきらぼうに手渡された。
ぬいぐるみを見て「ルハンだ！」と言った私に、ルハンは「違うよ鹿だよ」って真面目に訂正してたっけ…。
懐かしい記憶に、思わず頬が緩む。
なぜだか嬉しくなって、ぎゅーっと抱き締めていたぬいぐるみに顔を埋めた時だった。
ガチャリ、音がして扉が開いた。
…扉が開いた？！
ご飯だよー、なんて呑気な顔して入ってくるチャニョル。
やだー！見られたー！チョニョルバカ！
「コラ！ノックしろって言ってるでしょ！？」
バッと抱き締めていたぬいぐるみをもとの場所に戻しながらそう言う。
…絶対見られた。
こんなの私がルハンのこと好きっていってるようなもんじゃん！
いや好きだけどさ…。
チャニョルに促されるようにして立つと、私は恥ずかしさを隠すように階段をかけ下りた。
11−パーカーの、袖の長さも大きさも。→←9−その痺れは、幸せの痛み。
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ちゅちゅ - こりゃやべぇ (2014年8月16日 18時) (
レス) id: 9899225133 (このIDを非表示/違反報告)
alim(プロフ) - MINMINさん» 毎日1話だけの更新で、どれくらい読者様に楽しんでいただけるのか。それを課題に、キュンキュンしてもらいたい気持ちで書いてました。MINMINさんのコメントを読むとじっくりと読んでくれていることが伝わってきて、本当に励みになりました！ありがとうございました！ (2014年7月3日 11時) (レス) id: 5fc8305436 (このIDを非表示/違反報告)
alim(プロフ) - 慧さん» コメントありがとうございます！たくさんキュンキュンしてほしいなぁと思いながら書いてる作品なので、そう言ってもらえて嬉しいです♪ (2014年7月3日 11時) (レス) id: 5fc8305436 (このIDを非表示/違反報告)
MINMIN - 更新ありがとうございます!!私の中でこのお話はﾎﾝﾄにｵｱｼｽで､忙しい日も忙しくない日も同じﾃﾝｼｮﾝにしてくれて､優しく懐かしい気持ちにしてくれて､また次の日の更新が楽しみになる､そんなお話です｡毎日毎日､続きを楽しみにしています (2014年7月2日 16時) (携帯から) (レス) id: b5090dbdaa (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - きゅんきゅんしてますよぉ。 (2014年7月2日 0時) (レス) id: b16b47566a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：alim/セン
x他1人 | 作成日時：2014年5月23日 18時
