25−持ち合わせた感情の、確認作業。 ページ25
ルハン side
着替えるから出て行って！と言いたげなAをからかおうと思って、わざとベッドに横になった。
子供の頃の懐かしい話をすると、昔を思い出しているのかぼんやりと天井を見上げたA
「おーい、聞いてる？」
ぼんやりとしたAの手を引くのと、Aが振り向くタイミングが同じで
そんなに力を入れたわけでもないのに
ぽすっ、と軽い音を立てて俺の胸の上に覆いかぶさるようにAが倒れこんだ。
一瞬時がとまったように固まった俺とA
ドキドキと高鳴る鼓動が、胸の上にあるAの耳に届いているんじゃないか心配になった。
それなのにAは何事も無かったようにシャキ！っと立ち上がると
「痛いなもう！急に引っ張るから！」
そう言って俺に背を向けた。
なんだよ。ドキドキしたの俺だけかよ！！
そう思うとなんだか無性に悔しくなって、向こうを向いてしまったAの手をもう一度、今度は強い力で引っ張った。
「わっ！」
小さな声とともに、バランスを崩したAがもう一度俺の上に降りてきて
そんなAを受け止めるように手を伸ばして抱きとめた。
驚いたようにバッと顔をあげたAの顔を見下ろすと、
顔を真っ赤にして下唇を噛んだAの少し潤んだ目と見つめ合った。
なんだよその顔、反則…
そんな顔したら、もしかして俺の事が好きなのかな？って勘違いしちゃうじゃん。
ゴンッ！！！
さっきみたいにもう一度オデコとオデコをぶつけると
「もう！いったーい！」
そう言いながら俺の肩をバシって叩いた。しかもグーだ。
「女がグーで殴るなよ！」
「そんな事言うなら、女の子のおでこに2回も頭突きしないでよ！！」
ほっぺを少し膨らませてムッとした顔をしたA
また２人でにらみ合いながらオデコを摩っていると、どちらともなく笑いが起こって
ベッドの上で転げるように笑うと
「もう！先に下で食べてて！着替えたらすぐ行くから！」
Aが俺を部屋から追い出すように背中を押した。
部屋の外に出されて、パタンと後ろから聞こえた扉の閉まる音。
さっきのAの表情が頭にこびりついていて、
やっぱりAが好きだ…なんて、一度も忘れたことない感情をまた、再確認した。
26−甘い言葉と、食べ物の恨み。→←24−柔らかい音が距離をなくす。
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ちゅちゅ - こりゃやべぇ (2014年8月16日 18時) (
レス) id: 9899225133 (このIDを非表示/違反報告)
alim(プロフ) - MINMINさん» 毎日1話だけの更新で、どれくらい読者様に楽しんでいただけるのか。それを課題に、キュンキュンしてもらいたい気持ちで書いてました。MINMINさんのコメントを読むとじっくりと読んでくれていることが伝わってきて、本当に励みになりました！ありがとうございました！ (2014年7月3日 11時) (レス) id: 5fc8305436 (このIDを非表示/違反報告)
alim(プロフ) - 慧さん» コメントありがとうございます！たくさんキュンキュンしてほしいなぁと思いながら書いてる作品なので、そう言ってもらえて嬉しいです♪ (2014年7月3日 11時) (レス) id: 5fc8305436 (このIDを非表示/違反報告)
MINMIN - 更新ありがとうございます!!私の中でこのお話はﾎﾝﾄにｵｱｼｽで､忙しい日も忙しくない日も同じﾃﾝｼｮﾝにしてくれて､優しく懐かしい気持ちにしてくれて､また次の日の更新が楽しみになる､そんなお話です｡毎日毎日､続きを楽しみにしています (2014年7月2日 16時) (携帯から) (レス) id: b5090dbdaa (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - きゅんきゅんしてますよぉ。 (2014年7月2日 0時) (レス) id: b16b47566a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：alim/セン
x他1人 | 作成日時：2014年5月23日 18時
