23−星を見た、石頭とナルシスト。 ページ23
「ちょっとー！Aまさかまだ寝てるんじゃないわよねー？
遅刻するわよー？早く降りてきてご飯食べちゃいなさーい！！」
…ん？お母さんの声？
眠い…もうちょっと寝かせて…
そう思いつつも、重たい瞼を必死にあけると、目の前にはスースーと寝息を立てるルハンの顔がドアップにあって、反射的に体を仰け反らせると
ゴン！！！
いい音を立ててベッドサイドの壁に勢いよく頭をぶつけた。
「…ったぁ…」
じわっと溢れ出した涙を指で拭って頭の上にある目覚まし時計に目をやる。
は……！？８時！？
「ルハン！ルハン起きて！！時間ヤバい！！」
肘をついて体を半分だけ起こし、寝ているルハンの体を揺すると
パッと目を開いたルハンと目が合った。
私を視界に捉えるなり目を見開いたルハンが飛び上がるように体を起こすと
ゴン！！！
今度は鈍い音を立てて私のおでことルハンのおでこが衝突した。
「いっっ！！！」
「いってぇ！！」
同時に声を出した私達は、同時におでこをおさえる。
まだ私たちは目を合わせたままで、お互いの目からじわっと生理的な涙が湧き上がってくる。
見つめ合ったまま、だんだん涙目になってくるその状況が、
いや…
慌てて飛び起きてオデコをごっつんこなんていう、奇跡的にまぬけすぎる状況があまりにも面白すぎて
ふつふつと湧き上がってくる笑いを堪えられなくなった瞬間、二人同時に吹きだした。
「ちょっと…痛いんだけど！バカ！」
「お前こそ、石頭過ぎだろ！バカ！」
お互いいつも通り文句を言いあったものの、時間が経てば経つほどどんどん面白くなってきて
しまいには２人ベッドの上でお腹を抱えて笑った。
「やだもー！何なの私達ホント、バカみたい！！」
「いってー！このイケメンにたんこぶできたらファンが泣くだろ〜！」
あはは！と声をあげて笑って、
くだらない冗談を言ったルハンを、笑うのをやめてじっ…と見つめた。
「お前ここ、笑うとこ！」
恥かしそうにうっすらと頬を染めたルハンが
「あーあ…赤くなっちゃってんじゃん。」なんて言いながらぶつかった私のおでこを触る。
その指先の優しさにドキッとした。
「この石頭！」
ルハンのおでこの赤くなってる所を指でつつくと、
また面白くなってきて、また一緒に吹きだしてしまった。
ずっとこうやって、隣で笑ってられたら楽しいな。
いつだってルハンの笑顔を見る度、私はそんな事を願ってしまう。
24−柔らかい音が距離をなくす。→←22−赤く染まった“好き”。
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ちゅちゅ - こりゃやべぇ (2014年8月16日 18時) (
レス) id: 9899225133 (このIDを非表示/違反報告)
alim(プロフ) - MINMINさん» 毎日1話だけの更新で、どれくらい読者様に楽しんでいただけるのか。それを課題に、キュンキュンしてもらいたい気持ちで書いてました。MINMINさんのコメントを読むとじっくりと読んでくれていることが伝わってきて、本当に励みになりました！ありがとうございました！ (2014年7月3日 11時) (レス) id: 5fc8305436 (このIDを非表示/違反報告)
alim(プロフ) - 慧さん» コメントありがとうございます！たくさんキュンキュンしてほしいなぁと思いながら書いてる作品なので、そう言ってもらえて嬉しいです♪ (2014年7月3日 11時) (レス) id: 5fc8305436 (このIDを非表示/違反報告)
MINMIN - 更新ありがとうございます!!私の中でこのお話はﾎﾝﾄにｵｱｼｽで､忙しい日も忙しくない日も同じﾃﾝｼｮﾝにしてくれて､優しく懐かしい気持ちにしてくれて､また次の日の更新が楽しみになる､そんなお話です｡毎日毎日､続きを楽しみにしています (2014年7月2日 16時) (携帯から) (レス) id: b5090dbdaa (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - きゅんきゅんしてますよぉ。 (2014年7月2日 0時) (レス) id: b16b47566a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：alim/セン
x他1人 | 作成日時：2014年5月23日 18時
