21−越えたい気持ちを隠して。 ページ21
ルハンside
さらさらと伸びた髪の毛に、くるんとした長い睫毛。
ほんのりと赤く染まった頬に、綺麗なピンク色に色付いた唇。
気持ち良さそうに寝てるなぁ、なんてその寝顔を見ながら思う。
Aの頬を撫でると、僅かな熱が指先に伝わった。
ふと机に目をやると、机の上に転がっていたAの筆箱。
「…あ」
その筆箱を手にとって中を開けると、…やっぱり付箋が出てきた。
俺のシンプルな付箋とは違って、女の子らしく可愛いデザインの付箋だ。
その付箋に、『ありがとう』と書いて、それまで左手の人差し指の先に付けていた『Aのバーカ』と書いた付箋と一緒に、ペタッとAの眉の上に付ける。
なんだか眉毛が４つあるみたいで可笑しい。
笑う代わりに付箋をぐりぐりと押した。
すると一瞬首を背けたものの、全く起きない。
…こいつ、何しても起きねーんじゃねえの？
試しにつんつんっと頬をつついてみたら、眉を潜めて鬱陶しそうにするA。
げ、寝てても嫌がるのかよ…。
そう思う反面、なんだか反応を見るのが面白くて、鼻をつまんでみた。
すると、「ん〜」と寝ぼけた声を出したと思った次の瞬間、その目はばっと開かれた。
俺を見てびっくりしたようなその顔に、思わず笑ってしまう。
あははは！と声を出して笑っていると、「ちょっと！これ、っていうかそれはルハンが寝たからじゃん！」という言葉とともに、Aにつけたはずの付箋が飛んできた。
「起こせばよかったじゃん！しかも先に寝たのお前だからな！」
そう言って床に落ちた付箋を拾い、Aの方に投げる。
はぁ…と溜め息を吐いたあと、「今何時？」と言って俺から時計に視線を移すA。
そして時間を確認すると、「５時半って…バカなの？」と呆れたように言った。
「俺４時に起きて課題やって来たんだけど…」
Aのぐしゃぐしゃになった前髪に手を通しながらそう言う。
すると、じーっと俺を見たあとぷいっと顔を背けて「自業自得でしょ」なんて言うA。
俺を見たとき、どう思った？
俺はAに触れるとき、いつも心臓がドキドキしてうるさい。
幼馴染みを超えたいって思う。
それでもやっぱりAの中での俺は、幼馴染みなのかな。
そんな気持ちを隠すように、「うるさい」とAと頭を軽く小突くと、Aは不満気に唇をむっとさせた。
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ちゅちゅ - こりゃやべぇ (2014年8月16日 18時) (
レス) id: 9899225133 (このIDを非表示/違反報告)
alim(プロフ) - MINMINさん» 毎日1話だけの更新で、どれくらい読者様に楽しんでいただけるのか。それを課題に、キュンキュンしてもらいたい気持ちで書いてました。MINMINさんのコメントを読むとじっくりと読んでくれていることが伝わってきて、本当に励みになりました！ありがとうございました！ (2014年7月3日 11時) (レス) id: 5fc8305436 (このIDを非表示/違反報告)
alim(プロフ) - 慧さん» コメントありがとうございます！たくさんキュンキュンしてほしいなぁと思いながら書いてる作品なので、そう言ってもらえて嬉しいです♪ (2014年7月3日 11時) (レス) id: 5fc8305436 (このIDを非表示/違反報告)
MINMIN - 更新ありがとうございます!!私の中でこのお話はﾎﾝﾄにｵｱｼｽで､忙しい日も忙しくない日も同じﾃﾝｼｮﾝにしてくれて､優しく懐かしい気持ちにしてくれて､また次の日の更新が楽しみになる､そんなお話です｡毎日毎日､続きを楽しみにしています (2014年7月2日 16時) (携帯から) (レス) id: b5090dbdaa (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - きゅんきゅんしてますよぉ。 (2014年7月2日 0時) (レス) id: b16b47566a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：alim/セン
x他1人 | 作成日時：2014年5月23日 18時
