両想いという名の片想い (ページ19)

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・19話ページ19

その時丁度チャイムが鳴って、
あーもう戻らなきゃ行けないのかーって思ってたら

「んふ、何唇尖らせちゃって。チューしてほしいの？」

無意識に唇を尖らせてたみたいで恥ずかしい。

そんなことお構いなしに、グッと近づいてきた二宮を慌てて押し返して

「ちが、ただちょっと。寂しいなって思っただけ、で……」

顔を上げればすぐそこに二宮の顔があって、

一瞬、ふにっと唇に何かが触れた。

気づいた時には遅くて、鼻と鼻が触れそうな距離でにやっと笑った二宮が

「ちゅー、しちゃったね……翔ちゃん」

かっこよくて、何が起こったのか理解するのに時間がかかった。
けど、わざわざ言ってくるから嫌でも理解して、もちろん嬉しかったけど学校でしてしまったことに罪悪感はあって。

てかコイツ、不意打ちで名前呼ばれたの絶対根に持ってたな。
まあそんなことどうでもよくなるくらいには和也が格好よくって、

やっぱりムカつく

…………

あとから聞けば二宮も1年の時から私の事が気になってたみたいで、なんだずっと両思いだったんだって二人して笑いあった。